LINEは15日、内閣府が運営するマイナポータルと、コミュニケーションアプリ「LINE」を連携させることについて合意し協定を締結したと発表した。個人の利用だけでなく、企業や行政機関の利用も拡大し、ビジネスチャンスを広げている。

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 マイナポータルとは、オンライン上で行政機関が持つ自分の情報を確認したり、行政機関などからの情報を受け取ったり、また全国の行政サービスを検索し電子申請することができるサービス。サイトは現在準備中で、7月に試行運用が開始され、秋頃に本格稼働の予定だ。

 今回のLINEとの提携により、マイナポータルのLINE公式アカウント「マイナちゃん」とメッセージのやり取りをすることで、マイナンバーや氏名などの個人情報を用いることなく、全国の行政サービスが横断的に検索できるようになる。ユーザーの希望に合うサービスが見つかると、「LINE」からマイナポータルに移動し、マイナポータルから電子申請を行うことができる。連携は2017年中の開始を予定しているという。

 子育て支援をはじめ、行政サービスは地方自治体によって内容が異なる。サービス内容を比較・検討したい利用者にとっては、LINEで手軽に検索できるという点は魅力となりそうだ。

 「LINE」はこれまでに、渋谷区・福岡市・熊本市などの行政・自治体との協定を通じ、子育て情報や生活情報などの行政情報の発信に利用されている。今回の内閣府との提携もあり、今後行政機関での利用拡大の余地は高そうだ。

 しかしマイナポータルで実際に申請などを行う場合、マイナンバーカードのほか、ICカードリーダライターが必要となる。マイナンバーなどの公的個人認証サービスに対応したものを購入しなければならないため、LINEとの協定でマイナポータルの普及に弾みがつくかは疑問だ。行政サービスを窓口で申請する場合には、主に平日の日中に時間を確保する必要があり、働く世代や子育て世代にとってオンライン上での手続きは利便性が高いが、実際に利用されるにはまだ課題も多い。