一般的におねしょは5歳を過ぎると、「夜尿症」という疾患とされる。子どもがお泊り行事でおねしょをしてしまうと、その後からかわれたり、いじめられたりすることも…。宿泊行事を控えている場合、何か対応策はあるの? 夜尿症診療の専門医である吉田茂先生に伺った。

「まずは小児科医の診察を受け、治療を行いましょう。一般的に夜尿症の治療期間は約1年。少なくても宿泊行事の1年前には準備を始めてください」(吉田先生 以下同)

1年間で改善するのは全体の約45%で、2人に1人は治っているそうだ。

●当日までに治っていない場合は

では、宿泊行事までに改善しなかった場合はどうしたらいいの?

「治療開始から1年経つ頃には、生活改善などを行う行動療法から、薬物治療や排尿を感知すると鳴る夜尿アラームによるトレーニングに移行していると思います。宿泊の際にも薬を忘れずに飲んで、さらにアラームが普段鳴っている時間を目安に、当日はその時間より少し早めに起こしてもらえるように学校の先生に頼み、トイレに連れていってもらいましょう」

もし少しでもおねしょをする不安があるなら、担任の先生に頼んでおこう。学校側でもよくあることで対応に慣れているそう。デリケートな問題なこともあり、ほかの家庭の子どもの事情が耳には入ってこないため気が付かないのだが、思っている以上にトイレに起こしてくれるように頼む家庭は多いのだとか。

●もしものために紙パンツは必要?

担任の先生に頼んだとしても、トイレに間に合わずにおねしょをしてしまったらと思うと心配…。そういう時は子どもに紙パンツなどを持たせた方がいいのだろうか?

「紙パンツやおむつ、失禁用パッドなどは持って行かないようにしましょう。荷物の中に入っているのが友だちに見つかると、かえっていじめられる原因にもなります。夜尿症の治療を続けていて、担任の先生に起こすように頼んでおけば、ほぼ失敗することはないでしょう。少なくても私が行う夜尿症外来で『宿泊先でもらして大変な目にあった』という話は聞いていません」

この時、普段のアラームの時間がずれてしまうことがないように、子どもの生活リズムを整えておくようにしよう。

「せっかくの楽しい学校のイベントをおねしょの心配で楽しめなかったら悲しいですよね。本人にある程度の自信を付けさせるためにも、早めに受診をしにいきましょう。夜尿をしなかったという日の成功体験を重ねて、本人に自信を付けさせておくことも大切です」

宿泊行事があることが分かったら小児科医に相談し、その子に合った事前の対策を練っておこう。

(ノオト+石水典子)