彼女「なんで二本あるの?」

俺「いや、、、その歯ブラシは、お前の分を用意しておいたんだよ」
(ヤバい、この修羅場どうやって乗り切ればいいんだ)

・・・話は数分前に遡る。

いつも通り、自分の部屋に彼女を招きイチャイチャしていた。

俺「お前は本当にかわいーな♥」
彼女「もう〜俺くんったら〜」

彼女「ちょっと、トイレ借りるね〜」

彼女のことは本当に可愛いと思っている。このイチャイチャしている時間も大好きだ。
ただ、俺は彼女にあることを隠している。


今日はその隠しごとに繋がる証拠を残したまま、彼女を部屋に呼んでしまったのだ・・・。
彼女「・・・・・・。」


彼女「ちょっと俺くん・・・?」
彼女「なんで二本あるの?」

俺「(!!!!!!!!!?!?!?)」

彼女に浮気がバレないように言い訳しないと!!!!

やってしまった。恐れていたことが起こってしまった。
彼女に見つかった二本の歯ブラシ、その一本は別の彼女のものだ。

なんとか言い訳してこの状況を乗り切るしかない!!


彼女「なんで二本あるの?」

ニッコリとした笑顔で聞いてくる彼女。しかし、心のなかでは全くもって笑ってはいないはずだ。
返答を間違えると・・・考えるだけでも恐ろしい。

心のなかで浮かんだ回答のなかから、ベストアンサーを選ぶのだ!!

俺「用意しておきました!」
これだ!この回答が正しいはず。
彼女の分も用意しておいたから、これからもっと関係を深めていこうということになるはずだ!


彼女「毛先開いてるけど?」

・・・毛先開いてるんかーーーーーい!!!!
もうちょっと良く歯ブラシを見ておくべきだった。まさか結構使ってあったとは。

どどど、どうしよう。
じゃあ・・・

俺「そういう商品なんだよ」
毛先がもともと開いているタイプの歯ブラシを買ったということにすれば・・・


彼女「でも、ブラシに青のり挟まってるけど?」

あーおーのーりぃ?!?!?!?挟まってるんですか・・・。

こうなったらもう無理だよ・・・。
どこのスーパーに毛先が開いていて青のりが挟まってるタイプの歯ブラシがあるっていうんだ。


言い訳失敗・・・。

長年付き合っていた彼女にフラれてしまった・・・。
なんて言えばこの最悪な状況を回避できたんだろう。


時間よ、戻れ!

何かとんでもない悪夢を見ていた気がする。思い出したくもない、地獄のような夢だったなぁ。
まぁ、いまの状況も地獄には変わらないが。

彼女「なんで二本あるの?」

心のなかに浮かんだ回答からベストアンサーを選ばなくては!

俺「ようい・・・」

いや、ちょっと待て、この回答は危険な気がする。
(なぜか心のなかの選択肢に「既」と付いている)

違う回答にしよう。

俺「古い方を捨て忘れたんだよ」
歯ブラシを見ると毛先が開いているからこの回答にしよう。


彼女「まだ使えそうだけど?」

俺、心配するな。怪しまれているがまだ揺さぶり程度だ。

俺「その歯ブラシ、歯に合わなくてさ」


彼女「歯に合わないのに使い古したの?矛盾してない??」

くっ、、、女性って本当に矛盾していることにすぐ気がつくな・・・。

このままだと、最悪の方向へ進んでしまう気がする。

じ、時間よ。
ひとつ前の会話に戻ってくれ〜!!


俺は、こう回答すればよかった

彼女「まだ使えそうだけど?」

どう回答すれば良いのか・・・。

「その歯ブラシ、歯に合わなくてさ」
いや、この回答はダメな気がする。何でか分からないが、彼女が言い訳の矛盾に気づいてしまう気がする。

「よかったら使う?」
この回答は意味が分からない。使うわけない。なら回答はこれだ!

俺「毛先が開いたらすぐに買い替えたいんだよね!」
そう、俺は歯ブラシの毛先が開いたらすぐに買い替えたくなる性格なのだ!というか、いまそういう性格になったのだ。

さぁ、どうだ。


彼女「そうなんだ〜」


(よし!!!!!!!なんとか乗り切ったぁああああああ)

何回も失敗した気がしたが、彼女に浮気がバレずに済んだ。


ただ、今回はバレずに済んだが、俺はなぜか今回のような修羅場が次々とやってくるような気がしてならない・・・。