15日、北朝鮮の無人機が韓国の上空を約270キロ南下、高高度防衛ミサイル基地を撮影していたことが明らかになり韓国防空網の「抜け穴」が指摘される中、今度は領海警戒網でも穴が見つかった。写真は南北境界の基準となる北緯38度線。

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2017年6月15日、北朝鮮の無人機が韓国の上空を約270キロ南下、高高度防衛ミサイル(THAAD)基地を撮影していたことが明らかになり韓国防空網の「抜け穴」が指摘される中、今度は領海警戒網にも穴があったことが判明した。韓国・ニューシスが伝えた。

先月27日正午ごろ、韓国北東部、江原道(カンウォンド)襄陽(ヤンヤン)郡南面(ナムエ)港の東方5キロの海上で、時速約3キロで北上する北朝鮮の木造船1隻が陸軍のレーダー監視網に捕捉された。陸軍は速やかに海洋警察に通報、船を近くの港にえい航した。

問題は、領空警戒を担うはずの韓国海軍の監視網を船が悠々とすり抜け、海上の軍事境界線に当たる北方限界線(NLL)を越えて韓国領海に侵入したとみられることだ。海軍本部はこれについて「波が高い時に小型のターゲットを識別できるレーダーはない」と釈明しているという。木造船は重さ約2〜3トン、長さ約9メートルで、当時、日本海海域には強風波浪注意報が出ていた。

問題を受け、国会国防委員会の金鍾大(キム・ジョンデ)議員室の関係者が「北朝鮮の特殊部隊がステルス艦(波貫通型高速艦艇)や木造船で侵入した場合」の対応を海軍に問い合わせたところ、「海軍のレーダー装置はステルス艦を捕捉可能。木造船も通常の天候であれば捕捉できる」と回答があったという。そのため関係者は「暴風時に北朝鮮の特殊部隊が侵入してくれば、海軍はまた天気のせいにするのだろう」と批判した。

これについて、韓国のネットユーザーからは「陸軍が、陸海空すべてを守らねばならないのか?」「海軍、大丈夫か」「職務怠慢」「海軍は解体せねばならないほど深刻な無気力状態のようだ」「領海防衛も穴だらけ」など、海軍に対して批判の声が多く寄せられた。

また、北朝鮮寄りと言われている文在寅(ムン・ジェイン)政権に関し、「雇用も大事だけど、国を守ることがもっと重要であることに政府は留意すべき」「現政権は北朝鮮を警戒しているのか?」「安全保障は金正恩(キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長)任せということ?」など懸念の声も多くみられた。(翻訳・編集/三田)