イエレンFRB議長はドル買い材料を提示、6月15日ドル円為替

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 ここ数日間の様子見状態から大きく市場は動いた。6月14日21:30(すべて日本時間)直前には1ドル110円32銭の上値をつけていたが、直後に急落、日付の変わった15日0:00ごろには1ドル108円93銭までドルは大きく下げ、さらに3:00には1ドル108円79銭の下値をつけている。その後も大きなレンジでの変動を繰り返しており、9:30時点では1ドル109円76銭とドルは戻してきている。

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 金利相場がらみの話をすると、6月14日21:30に続けて発表された経済指標が、軒並み事前予想を下回った。5月CPI(消費者物価指数)が前月比-0.1%、コア指数は+0.1%ともに事前予想よりもやや低い。5月小売売上高はプラス成長も期待されていたが、結果は-0.3%と1年以上ぶりの低調ぶりであった。インフレ動向が鈍いことを完全に露呈することになり、今後の追加利上げの雲行きが怪しくなってくる。ドルは直後に1円近く値を下げている。

 15日3:00からFOMCの政策金利についての声明が出された。6月の追加利上げはすでに織り込み済みだっただけに同意薄。問題はさらなる追加利上げとバランスシート縮小を開始する時期である。その後のイエレンFRB議長のコメントが市場に明るい希望をもたらしている。バランスシート縮小の実行は早期にありえると言明。年内あと1回の追加利上げの可能性も示した。

 バランスシート縮小は早くて9月からのスタートという見方だが、FOMC発表直前のCPI数値などの低迷ぶりから、年内追加利上げは打ち止めの可能性もあるとささやかれ始めている。

 ひとまずはイエレン議長のポジティブなコメントがドル買いの材料となり、一時は1ドル109円87銭まで戻した。

 政治相場絡みでは、トランプ政権のニュースも飛び交い、野球の練習をしていた共和党議員が銃撃されるという事件があった。トランプ大統領は15日0:40ごろに銃撃犯の死亡を発表した。7:30ごろにはモラー特別捜査官がトランプ大統領の司法妨害の可能性を捜査すると報道された。議会採決の時期も延長され、政策の実現はさらに遠のいていく状態である。

 総じてドルの上値を限定する重い材料の方が目立っている様子だ。