WWDC 2017で発表された10.5インチの新しいiPad Proを、修理・分解マニュアル公開とガジェット解体で知られるiFixitが分解しました。2017年3月に分解を行ったiPad 5と同様、かなり分解難度の高い代物のようです。

iPad Pro 10.5" Teardown - iFixit

https://www.ifixit.com/Teardown/iPad+Pro+10.5-Inch+Teardown/92534



一連の分解工程は映像でも公開されています。

iPad Pro 10.5" Teardown - YouTube

工程は、まずはディスプレイパネルとボディを分離するために、パネルを固定している接着剤を温めて柔らかくするところからスタート。



ディスプレイを吸盤付きハンドルで持ち上げつつ、本体との隙間にピックを差し込んで、接着剤をはがしていきます。ベゼルが狭くなったことで接着されている面積も小さくなっているので、ピックでの作業は以前よりは楽になったとのこと。ただし、内側がどうなっているか見えないので、ケーブル類に傷つけないように、細心の注意を払っての作業となります。



ディスプレイが外れました。iFixitによると、ディスプレイケーブルが中央に配置されているデザインは12.9インチ iPad Pro(2015年モデル)以来だそうです。



続いて、ディスプレイケーブルの固定パーツを外します。iPhone 7やiPhone 7 Plusではやや特殊な3点ねじが使われていましたが、ここで用いられていたのは普通のドライバーで外せるねじだったとのこと。



そして、ていねいにケーブルを抜きます。



ディスプレイが外れたので、本体内のモジュールを外していきます。この黒い塊は12.9インチ iPad Pro(2015年モデル)にはなかった「謎のプラスチックブロック」。



カメラモジュールは2種類。フロントカメラは7MP・1080p対応。12.9インチ iPad Pro(2015年モデル)のリアカメラは、このフロントカメラと同じ性能でした。



リアカメラは12MP・4K 30fps対応。



そして残された本体の中央にはロジックボード。A10X Fusionチップ(SoC)が顔を見せます。



ロジックボードは複数のピックを差し込んで、じんわりと外します。



赤枠内がApple APL1071 A10X Fusionチップ。オレンジ枠内はMicron製LPDDR4メモリで1つ2GB、2つあるので4GB分。黄色枠内は東芝製の64GBフラッシュメモリ。緑枠内はNFCコントローラー、水色枠内はワイヤレスモジュール。



最後はバッテリーも外します。ここも接着剤をじわじわとはがしていく必要があります。



ロジックボードを挟み込むように配置されたバッテリーは3.77V・8134mAh・30.8Whという性能。9.7インチ iPad Proは27.91Whだったので性能が向上しています。



外したパーツ類を並べるとこんな感じ。



iFixitによると、スコアが高いほど分解が簡単だという分解難度は「2」で、かなり難しい方に属します。LCDとフロントパネルが一体化しているおかげで分解時の手順はやや簡単になったものの、一体化の弊害としてLCD損傷の危険性が高まっていてディスプレイ修理のコストも上がるとのこと。また、修理の工程で接着剤をはがすためのピックがたくさん出てきたように、あちこちで接着剤が使われパーツを所定の位置にがっちり固定しているので、全体的に修理を難しくしているとのことです。



iFixitが10.5インチのiPad Proの分解に利用した工具はiOpener(19.95ドル/約2190円)、Suction Hundle(2.95ドル/約324円)、iFixit Opening Picks set of 6(4.95ドル/約544円)、Phillip #00 Screwdriver(5.95ドル/約653円)、Halberd Spudger(2.95ドル/約324円)、Plastic Cards(2.95ドル/約324円)、Tweezers(4.95ドル/約544円)、iPad Battery Isolation Pick(2.95ドル/約324円)で、合計47.6ドル(約5230円)。いずれもiFixitで取り扱いがあります。