昨年就航10周年を迎えたスターフライヤー。黒をベースにした機体とゆとりあるシートピッチのレザーシート、いち早くシートにUSBポートやコンセントを設置し、ビジネスパーソンの人気も高い航空会社です。そして客室乗務員(以下CA)のパンツスーツの制服は、凛としていて媚を感じさせない、スタイリッシュなものでした。

黒のパンツスーツが斬新だった、初代制服。

10周年を記念して制服がリニューアルされることになり、初代制服を何か形として残せないか、というところからキャビンアテンダント人形の構想が持ち上がります。声を上げたのは、運送客室本部で機内用品などを担当するセクションの秋山真裕子さん。

就航時からスターフライヤーで働いている秋山さん。

「形になるものを残したいと思ったんです。CAのイメージが残るので、制服のリサイクルにはバッグなどよりも人形にしたいとも。バービーやリカちゃんも考えたのですが、版権やロット数などの問題があって断念しました」

人形にしたいけれど、どうすればいいのかわからない……明日はリサイクル業者に制服を渡すというときに秋山さんはどうしてもあきらめられず、「あと1社だけ、トライさせてください」と上司に伝えます。そのタイミングで、ダメ元で再度オビツ製作所という玩具メーカーにメールを送ったのです。オビツ製作所はソフトビニール製人形の生産に欠かせない「スラッシュ成型」と「ローテーション成型」の技術を持ち、「メイド・イン・ジャパン」にこだわりを持つ会社です。特にルートもコネもなく、代表メールから申し込んだ秋山さんに、オビツ製作所の副社長・牧有里子さんから「おもしろいから、やりましょう」という返信が届きます。オビツ製作所のポリシーは「はじめから“無理”と言わない」、どんなに困難なオファーでもできる限り挑戦する会社です。そこが今回、うまくかみ合ったのです。

話は進み、メール、電話を使って担当者とやりとりをし、人形を宅配便で送ってチェックをするなどの作業が始まりました。人形の着る制服はすべて実際にCAが着用したものをクリーニングして、再利用しています。アニメ顔ではなく凛とした顔であるのも、秋山さんのこだわりが感じられます。

完成したキャビンアテンダント人形。約27センチ、股関節だけではなく膝も可動するのでポージングも楽しめる。5万円(税込み)。

メイクは彩色職人さんが手掛ける。

「髪型は苦労しました。前髪をどうすればいいのか、切れ目が見えないようにするのは何がいいかといろいろ試行錯誤して、このアップスタイルになりました。制服のミニチュア化も、裏地があったり、丈夫な生地を作り直すので大変でしたね。価格は5万円(税込)ですが大量生産ではない、メイド・イン・ジャパンにこだわって50年の職人が手作業でひとつひとつ作っています。また10年間の制服の思い出がつまった、今、スターフライヤーでしか手に入れることができない“特別”な商品です。確保した制服の数の関係で200体しか作れませんが、お買い求め頂いたお客様と、就航から10年間の想いを分かち合えたらと思います。」と語る秋山さん。パンツスーツを誇りに思っていたCAたちからは、「形に残ってうれしい」という声も届いたそうです。

背中とパンツの右側にはスターフライヤーのロゴが刺繍されている。

 

スターフライヤーのトライする精神

初代のパンツスーツの制服から、現在はスカート、ワンピース、パンツとバリエーションが増えています。新しい制服はライフスタイルに合わせて着こなしができ、CAのみならず空港グランドスタッフも同じデザインの制服を着用しています。コーポレートカラーの黒・白・シルバーを基調とし、多様性の時代に合ったリニューアルです。

新しい制服はバリエーション豊富。

スターフライヤーは就航当時、お客様の不満を改善し、「既存の航空会社にはない新しいサービスを提供する」ことを目的とし、様々な挑戦をしました。ドリンクが美味しくない、シートが狭い、機内にいると暇……そんな声に対応すべく、コーヒーはタリーズと共同開発をし、コーヒーのお供には森永のチョコレートを添えて、ジュースは果汁100%、価格は大手より割安に、機内エンターテインメントの充実、と熱意をもって挑戦してきたのです。

「 就航当時、多くの企業の方々がスターフライヤーをご存じでなく、その中でも先輩たちがスターフライヤーらしい独創性のある機内サービスを取り入れたいと粘り強くアタックされている姿を見てきたので、今回私も最後まであきらめずにトライできたんだと思います。」と秋山さんは語ります。

秋山さんと広報の森安さん。お2人の北九州オススメスポットは「相棒」のロケ地巡りだそう。「お得にチケットを購入するなら、前日の16時まで予約できるダイナミックパッケージがいいですよ」と森安さん情報も。

スターフライヤーは現在、羽田―北九州、羽田―福岡、羽田―関西、中部ー福岡、羽田―山口宇部の路線を運航しており、7月4日〜10月10日まで北九州―沖縄便も夏季限定就航します。このスターフライヤーキャビンアテンダント人形は7月31日までの間に搭乗すると購入ができます(200体と数量が限定されているので、応募者多数の場合は抽選になります)。この機会に搭乗して、新しい制服を眺めつつ、スターフライヤーのおもてなしを体感してみるのもいいかも!