ASUSの光学ズーム対応スマホ「ZenFone 3 Zoom」を写真と動画で紹介

台湾・台北市で2017年5月30日〜6月3日にかけて世界最大級のITトレードショー「COMPUTEX TAIPEI 2017」が開催されていました。すでにお伝えしているように筆者も実際に台湾に渡航して何回かに分けて展示レポートをお伝えしています。

今回はこのイベント会場内にて地元・台湾のメーカーASUSTeK Computer(以下、ASUS)が2017年1月に米国・ラスベガスで開催された「CES 2017」で発表したデュアルレンズカメラを搭載したスマートフォン(スマホ)「ZenFone 3 Zoom(型番:ZE553KL)」を展示していましたので写真・動画を交えて紹介したいと思います。

このZenFone 3 Zoomは日本でも以前に紹介しているように「ZenFone Zoom S」として投入することも判明しており、実際にどういった製品七日気になるところですので、外観デザインや気になるカメラの動作を確認しました。


ZenFone 3 Zoom(本体色:Navy Black)

ZenFone 3 Zoomは、製品名の「Zoom」のとおり、光学ズーム対応のカメラを特長とするスマホで、日本国内向けに2016年2月より販売中の機種「ZenFone Zoom(型番:ZX551ML)」の後継にあたるモデルです。

旧作のZenFone Zoomでは1つのHOYA製レンズで最大3倍までの光学ズームに対応しましたが、今作ではAppleの「iPhone 7 Plus」と同じデュアルレンズ設計のカメラを採用しました。

それぞれ広角レンズと望遠レンズとなっており、撮影時に使用するレンズを切り替えることで2.3倍の光学ズーム(デジタルズーム併用時は最大12倍)に対応します。


ナビゲーションキーは画面外に物理式タッチキーとして搭載

搭載するディスプレイは約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)で旧作と同じ。ナビゲーションキーを画面外へ配置する点も踏襲しています。

なお、ディスプレイの種類は液晶からより発色の豊かなAMOLED(有機EL)へと変更。これにより、特長となるカメラで撮影した写真をより色鮮やかな画面で楽しめます。


側面から背面にかけては金属製

側面から背面にかけては、つや消しを施した金属製となっています。デザインについては、日本国内で現在発売中の「ZenFone 3 Max(型番:ZC553KL)」に近い印象を抱きました。

中央上部には指紋認証用のセンサーを備えるほか、左上にはこの機種最大の特徴である1200万画素・F1.7でデュアルレンズ設計のメインカメラ、およびこのカメラが対応するASUS独自のオートフォーカス技術「TriTech AF+」に組み込まれたレーザーAF用のセンサー、そしてLEDフラッシュライトを搭載します。


レンズ部は周囲よりやや高さがある

カメラのレンズ部はやや高さ(厚み)があり、この点は気になる方も多いかもしれません。ちなみにこの「レンズ切り替え方式」を採用することで、実際に大きく改善されたと感じることができたポイントが、ズーム倍率変更のスピード。

以下は撮影に使用するレンズの切り替えの様子を撮影した動画です。1倍の画面から、ボタンをタッチするごとに光学2倍→光学&デジタル併用5倍→1倍と切り替わっています。


https://youtu.be/uuwXP8p_NOc

旧モデルでは1つのレンズで広角と望遠をカバーしており、ズーム倍率を変更する際、操作と動作にタイムラグを感じる印象がありました。

しかし今作で採用された、広角レンズ(1倍)と望遠レンズ(2.3倍)を切り替えて実現された光学ズーム機能では、上の動画でも確認できるとおり、ボタンをタップするごとにテンポよく望遠倍率の変更ができるようになりました。なお、切り替えボタンを上下にスワイプ操作すれば、細かい倍率の調整も行なえます。


上面。こちらには特になにもない



右面。音量キーと電源キーを配置



下面。3.5mmオーディオジャックやUSB Type-C端子、スピーカーを搭載



左面。SIMカード/microSDメモリカードスロットはこちらに



トレイはピンを差し込んで取り出すタイプ

側面は緩やかに丸みを帯びた形状で、5.5インチという数値を考えると、ストレスを感じず扱うことができます。


各キーにはアクセントとしてスピンデザインが施されている

またデザインのアクセントとして、音量キーおよび電源キーの表面にはZenシリーズのトレードマークである「スピンデザイン」も見て取れます。


カバーガラスは2.5D加工により、縁が丸みを帯びている

その他、つや消し仕上げにより無骨さも感じられる金属ボディにより、カバーガラスに施された2.5D加工が生み出す独特のツヤはより強調して感じられます。このカバ−ガラスはCorning社の強化ガラス「Gorilla Glass 5」と採用しているため、見た目のよさだけでなく、強度の面でもより安心して使うことが可能です。その他、外観については以下の動画でも確認いただけます。


https://youtu.be/Nzd0rrrkD5w

また大きさの割に少し意外なポイントとして触れておきたいのが、バッテリー容量。ZenFone 3 Zoomが搭載するバッテリー容量は5000mAhとスマホとしてはかなり大きなものになっており、光学ズームを楽しんでも、4K動画撮影を行なっても、ストレスを感じず使い続けられます。




残念ながら日本向けの技適は確認できず

なお、前述通り、2017年内には日本国内でもZenFone Zoom Sとして発売されることがわかっているZenFone 3 Zoomですが、今回、COMPUTEX TAIPEI 2017に展示されていた実機では海外向けの認証マークこそ複数確認できたものの、その中に日本向けの技適マークは見つけることができませんでした。

性能面での差別化が難しくなっている現状において、機能面での差別化を図るポイントとして、今スポットが当てられているカメラ機能。

ZenFone 3 Zoomが採用した広角レンズ+望遠レンズという組み合わせ自体は、すでにApple iPhone 7 Plusで登場。そのためインパクトにこそ欠けますが、それでも旧モデルで感じた不満を解消できているという点で進化は感じることができました。国内向けの発売は具体的にいつになるのか、注目しつつ、動向を見守りたいところです。

記事執筆:そうすけ


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