イデコは、国民年金や厚生年金などの公的年金とは別に、加入者が自分で掛け金を積み立てて運用する制度。'02年に自営業者などを対象に始まったが、今年1月から20〜59歳なら原則誰でも加入できるようになった

写真拡大

 今年1月から、加入の条件が緩和され、ほぼすべての日本人が入れるようになったiDeCo(確定拠出型個人年金)が話題を呼んでいる。この制度は、簡単に言えば、自分で毎月積み立てる年金だ。制度設立の背景を、FPの山崎俊輔氏が説明する。

「公的年金の財政は厳しく、破綻はしないとしても、支給額の減少は避けられない。老後のためには、自分でもお金を積み立てて備えなければならない。これを後押しすべく、政府がつくった制度なのです。加入を促すため、iDeCoには強力な税制優遇が備えられています。こうしたメリットが知れ渡ったのか、昨年末に約30万人だった加入者は、今年3月末で42万人と、この3か月で12万人も急増しました」

 この税制優遇こそが、iDeCo最大の特長だ。掛け金の分は所得税と住民税が丸ごと控除され、多くの人が加入するだけで15%以上の“リターン”を得られる。

 さらに、積み立てた資金の運用で出た利益も、証券口座で投資すると20%の税金がかかるところ、いくら儲けが出ても課税されないのだ。

「iDeCoを使えば課税所得が減るので、金持ちほど得をする。中央労働金庫HPでシミュレートすると、課税所得400万円の人が月2万3000円積み立てると、年間8万4000円の節税になる。課税所得が1000万円の場合は12万60円も節税できる。稼いでいる人ほどiDeCoを使わなければもったいないですよ」

 節税効果は、最大で30%の利回りに相当するが、さらなるメリットが。

「あくまでも年金なので、たとえ自己破産しても積み立てたお金は確実に守られます。入っただけでも得なんです」

<取材・文/HBO取材班>