「特製 ロールキャベツ」(1600円)/グリル マルヨシ

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創業から味を守り続け、長きにわたって愛される老舗の名物料理。先人の思いが詰まった、他では味わえない洋食の味だ。そんな他では食べられない老舗の名物メニューを一挙紹介!<※情報は関西ウォーカー(2017年5月23日発売号)より>

【写真を見る】げんこつサイズの名物「ハンバーグ」(1000円)/グリル太平

■ 1日100食を誇るロールキャベツが名物の老舗

昭和21年(1946)創業の「グリル マルヨシ」の名物はなんと言っても、2色のソースが美しいソフトボール大の特製ロールキャベツだ。初代が神戸オリエンタルホテルで西洋料理を学んでおり「フランスの郷土料理、シューファルシというキャベツの肉詰め料理が原型ですね。ドミグラスソースのほか、ご飯に合うカレーソースを合わせて日本人向けにしたんでしょう」と、3代目オーナーシェフの渡邊治雄さん。

「特製 ロールキャベツ」(1600円)。祝日を除く月曜〜金曜の昼はライス・スープ付き。幾重にもしたキャベツにナイフがスッと入っていく柔らかさ!カレーとドミグラスソースは別々に食べても、混ぜ合わせてもOK。

阿倍野再開発の関係で、ヴィアあべのウォークに2011年4月に移転。

■グリル マルヨシ<住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-6-1 ヴィアあべのウォーク1F 電話:06-6649-3566 時間:11:00〜15:00、17:00〜22:00(LO各30分前)、土日祝11:00〜15:30、16:30〜22:00(LO各30分前) 休み:火曜(祝日の場合営業)、月曜のディナータイム 席数:27席 交通:地下鉄阿倍野駅、地下鉄天王寺駅より徒歩5分>

■ 玉子コロッケなど昔ながらの味を作り続けて約80年

「洋食やろく」は、住吉さんのお膝元で、名物の「玉子コロッケ」をはじめ、ビーフカツやハンバーグなど昔ながらの味を作り続けて約80年。現在は3代目と4代目が共に手を取り、伝統のメニューと旬の味覚にこだわるビストロ料理もそろう。

「玉子コロッケ」(918円)。ジャガイモを一切使用しないコロッケは卵が主役。牛乳やバターにゆで卵を合わせ、クリーミーで柔らかな食感にうっとり。

少しずつ土地を買い取り、現在はゆったり40席。

■洋食やろく<住所:大阪市住吉区東粉浜3-30-16 電話:06-6671-5080 時間:11:30〜13:30 ※なくなり次第終了、16:30〜20:00(LO) ※なくなり次第終了 休み:水曜(祝日の場合翌日) 席数:40席 交通:南海住吉大社駅より徒歩3分>

■ 手みやげにもうれしい!新世界の名物サンドイッチ

大阪・新世界の名物グルメといえば、「グリル梵 本店」のヘレカツサンド!ほかにも、ヘレカツカレー煮込みなどオリジナリティあふれる一品や、カレーにハイシライス、シチューなど定番の洋食を、全方位レトロな店内で味わえる。

「ヘレカツサンド」(1940円)。中はジューシー、外側は生パン粉がサクサクのヘレカツに、香ばしく焼き上げた食パンにあう。秘伝の専用ソースも旨味たっぷり!

創業当時から変わらない店内はレトロそのもの。

■グリル梵 本店<住所:大阪市浪速区恵美須東1-17-17 電話:06-6632-3765 時間:12:00〜14:00(LO)、17:00〜20:00(LO19:30) 休み:毎月6、16、26日(土日の場合翌月曜) 席数:15席 交通:地下鉄恵美須町駅より徒歩4分>

■ ゲンコツサイズの中身はふんわり&ジューシー

今里新地で70年以上続くベテラン洋食店「グリル 太平」の看板メニューは、げんこつサイズの絶品ハンバーグ(1000円)。牛・豚の合挽き肉とタマネギに、つなぎは卵白のみという、シンプルながらも王道の貫禄に圧倒される。ぜひ、ワインと一緒に。

ハンバーグ(1000円)。合挽きの比率は極秘! 焼いてから煮込む調理法で、ふんわりとしながらも表面は香ばしく、肉の旨味を逃さない。1日30食限定。

カウンター8席のほか、最大8人で利用できる小上がり席もあり。

■グリル 太平<住所:大阪市生野区新今里3-20-26 電話:06-6752-6694 時間:11:30〜15:00(LO14:30)、17:00〜21:00(LO) 休み:不定休、日の昼 席数:16席 交通:近鉄今里駅より徒歩12分>

■ 初代の発案から変わらない味を継承するオムライス

昭和元年(1926)の創業から大阪の洋食界を牽引し続ける老舗「洋食 明治軒」は、ミナミの観光名所ともなっている。初代が発案したオムライスは、ミキサーにかけた牛肉をライスに混ぜることで、雑味がなくコクのある味わいを生み出す。

「オムライス」(680円)。薄めの卵は半熟の部分を残す絶妙な焼きかげん。できたてを食べればとろっとした卵とライスが混ざって、なんとも言えない舌触りを生み出す。

昭和元年(1926)の創業から同じ場所で営業。平成5年に建て替え、5階建てに。

■洋食 明治軒<住所:大阪市中央区心斎橋筋1-5-32 電話:06-6271-6761 時間:11:00〜15:50、17:00〜21:30、火曜17:00〜21:00、土日祝11:00〜21:30(各LO) 休み:水曜 席数:110席 交通:地下鉄心斎橋駅より徒歩4分>

■ 粘度の高い白ソースは今も現役のおいしさ!

第3ビルの「仏蘭西料理 ネスパ」は、2017年で創業から90年という歴史ある洋食店。1949年に商標登録されたコロペットが名物だ。「初代はあの時代によく考え付いたなと感心します」と4代目の横地さんが言うように、今食べても十分おいしい。ほかのメニューも充実している。

「盛り合わせコロペット(ランチ)」(1200円)。具材が入ったホワイトクリームのフライがコロペット。牛、豚、鶏、海老から2種選ぶセットは、濃厚なクリームが絶品。ライス、スープ付き。

1940年代の食器やレトロな絵画など歴史を感じさせる店内。

■仏蘭西料理 ネスパ<住所:大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル B2 電話:06-6345-7089 時間:11:00〜15:00(LO)、17:30〜22:00(LO) 休み:なし 席数:24席 交通:地下鉄東梅田駅より徒歩4分>

■ ビフカツ人気で火が付いた飾らない大衆洋食の理想形

「洋食の朝日」は、神戸でも一、二を争う人気洋食店。列を作るお客さんのお目当ては、ほぼ「ビフカツ」。オーストラリア産のヒレ肉を使い、歯を軽く当てるだけでほどけるような食感のカツに、たっぷりのドミグラスソースが絡まる味わいは、食べたそばから「もう一度食べたい」と思わせるほど。

「ビフカツ」(手前・1480円)。揚げ時間は約1分。ミディアムレアに仕上げた断面は、周囲と桜色のコントラストが美しい。食欲をそそるドミソースもたっぷりと。

白と木目調のシンプルな空間。天井も高く過ごしやすい。

■洋食の朝日<住所:神戸市中央区下山手通8-7-7 電話:078-341-5117 時間:11:00〜15:00(LO) 休み:土日 席数:30席 交通:阪神神戸高速西元町駅より徒歩3分>

■ さっぱりした味付けで肉の食感を味わうオムライス

「欧風料理 重亭」は、卵2個で巻いたオムライスをはじめ、ポークチャップやハンバーグステーキなど、昭和21年の創業から変わらない味が魅力の老舗。オムライスに使用するオリジナルケチャップソースは、ほのかな甘味が幅広い層に人気。

「オムライス」(820円)。その時代の食材に合わせて味付けを微調整しながら、初代が考案した味を受け継ぐ。シンプルな風味が子供からお年寄りまで人気の秘密。

老舗ならではの昭和の風情が感じられる店内。なんば駅すぐなので観光客にも人気。

■欧風料理 重亭<住所:大阪市中央区難波3-1-30 電話:06-6641-5719 時間:11:30〜15:00、17:00〜20:30(LO) 休み:火曜(祝日の場合翌日) 席数:約30席 交通:各線なんば駅より徒歩3分>

■ 衣と肉の一体感が特徴!黒毛和牛を使った一品

「末廣軒」は、明治30年(1897)から続く老舗。名物の「ビフテキ」(4320円)と同じく、厳選した黒毛和牛を使ったビフカツは、創業以来継ぎ足しされてきたデミグラスソースと相性抜群だ。ほんのり酸味の効いた「ハイシライス」(810円)などもオススメ。

創業以来継ぎ足しされてきたデミグラスソースも魅力の「ビフカツ」(1620円)。

7年前に現在の場所に移転。小さいながらも木目を基調とした温かみがあり、くつろげる空間。

■末廣軒<住所:大阪市中央区日本橋1-22-29 電話:06-6633-9944 時間:12:00〜22:00ごろ ※売切れ次第終了 休み:第4水曜、第4木曜 席数:12席 交通:地下鉄日本橋駅より徒歩2分>

■ 口の中いっぱいに広がる鯛の風味がたまらない!

「グリルばらの木」は、昭和28年創業の老舗。この道約30年の現店主が作る料理は、例えばベシャメルソースにはバターを使用しないなど、コクがありながらもあっさりとして飽きが来ない工夫が。ランチは4種そろい、スープ、サラダ、ライスが付く。

「鯛クリームコロッケランチ」(1050円、土日祝1200円)。鯛の身入りなのはもちろん、クリームにもフレンチの技法で鯛からとったダシを加えるというこだわりぶり。夜は単品で1500円。

年季の入った椅子など、レトロな雰囲気の店内。まるでここだけ時が止まったかのよう。

■グリルばらの木<住所:大阪市中央区東心斎橋1-16-14 ばらの木ビル1F 電話:06-6271-7417 時間:11:30〜14:00(LO)、18:00〜21:00(LO) 休み:月曜(祝日の場合翌日) 席数:10席 交通:地下鉄心斎橋駅より徒歩5分>

■ “伝統の味”を受け継ぐ丁寧な職人技

「御影公会堂食堂」は、昭和8年(1933)創業の老舗が、御影公会堂の耐震改修工事による1年間の休業を経て、今年の4月に復活した店。3代目店主の鈴木さんが作る定番のオムライスやハヤシライスなどは、どれも職人技が光り、“伝統の味”を堪能できる。

「オムライス」(800円)。ムラなく仕上げるための卵の下処理や「表面はしっとり、裏面は半熟」の焼きかげんが見事。労を惜しまない丁寧な仕事ぶりが光る。

和レトロな雰囲気はそのままに、公会堂の改修に伴い店内もリニューアル。

■御影公会堂食堂<住所:神戸市東灘区御影石町4-4-1 御影公会堂B1 電話:078-851-2959 時間:11:00〜14:00(LO) ※時期により異なる 休み:火曜 席数:約36席 交通:阪神石屋川駅より徒歩3分>

■ お客の6割が注文!老舗の名物メニュー

「のらくろ」は、昭和9年(1934)創業。かつて、松竹の撮影所が近くにあり、撮影クルーや俳優に愛されていた名店だ。現在も地元をはじめ、観光客がその味を求めて訪れる。評判の「ビフカツ」(1750円)など、手間を惜しまない料理にファンが多い。

「B定食(ライス付き)」(1500円)。名物のプリプリッとした大きなエビフライに、サクサクとろーりとしたカニコロッケ、肉の歯応えが楽しめるハンバーグがひと皿に。

店名の由来でもある漫画「のらくろ」のキャラクターが。

■のらくろ<住所:京都市左京区下鴨宮崎町69 電話:075-781-2040 時間:11:30〜14:00(LO13:45)、17:30〜20:00(LO19:45) 休み:火曜、水曜 席数:34席 交通:各線京都駅より市バス205系統などで約30分 糺の森から徒歩1分>