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成人向け漫画の手口を真似た強制わいせつ事件で、埼玉県警が作者に対して配慮を要請していたことがわかり、ネットでは疑問や反発の声が噴出し物議を醸している。

埼玉新聞によると、草加市に住む無職の男(35)が強制わいせつと住居侵入の疑いで逮捕。男は、「放射能検査」と称して女児宅に侵入してみだらな行為をする漫画を真似て、民家に侵入し当時中学生だった少女を脅して身体を触ったという。埼玉県警は、作者に対して作品を模倣した事件が発生したことを説明。今後は模倣されないよう配慮してほしいと要請し、「作中の行為をまねすると犯罪になる」などの注意喚起を促すことも求めた。また、表現の自由との兼ね合いもあって難しいとしつつも、「ほかの作者の作品が模倣されて犯罪が発生した場合も、同様の申し入れを行うことを検討」するという。

この埼玉県警の申し入れに、表現の自由を守る活動を行っている前参議院議員の山田太郎氏は、「創作物を真似た犯罪が発生し原作が注意喚起を受けるという事態。これが小説だったら?かって小説を真似ねた心中が多発した事があるが原作者は注意喚起を受けたのか?」と疑問を呈している。また、Twitterでも反発や違和感を訴える声が多数寄せられている。

「表現の自由を委縮させかねない警察の対応に断固反対」「タバコみたいに全ての漫画の扉に「模倣しないで下さい」とか注意喚起が入るようになるのかね」「創作作品を真似て犯罪したら作者に勧告って、そしたらサスペンス作品全部アウトになるだろ」「AV業界には申し入れしないのか?痴漢とかAV見て勘違いして実行するヤツ多いと思うけど」「殺人犯が「映画のマネをした」と言ったら申し入れするのかね?」「子供が真似する…とか昔はよく言ったけど35歳だったら自己責任」「漫画や小説は現実世界で出来ないことを自由に出来るから面白いんであってそれをやめてくれと言われたら作者は辛いよね」

申し入れを受けた作者は、「なんでわたしだけ」といいう思いはあるものの、「警察の方も何かお仕事をする必要があったのでしょうし」と申し入れに対して一定の理解を示している。