13日、北朝鮮の無人機が、韓国南部、慶尚北道星州郡に配備された高高度防衛ミサイル(THAAD)周辺を撮影していたことが分かり、防空網の「抜け穴」を指摘する声が出ている。資料写真。

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2017年6月13日、北朝鮮の無人機が、韓国南部、慶尚北道(キョンサンプクト)星州(ソンジュ)郡に配備された高高度防衛ミサイル(THAAD)周辺を撮影していたことが分かり、防空網の「抜け穴」を指摘する声が出ている。ニュース1など複数の韓国メディアが伝えた。

韓国軍当局は、韓国北東部、江原道(カンウォンド)麟蹄(インジェ)郡の山中で9日に発見された北朝鮮のものと思われる小型無人機が、南北の軍事境界線から直線距離で南に270キロ離れたTHAAD配備地域を撮影していたことが分かったと明らかにした。この無人機は同地を撮影後、再び北上し燃料不足により麟蹄に墜落したとみられている。

北朝鮮の無人機には日本製のカメラが取り付けてあり、撮影された画像が10枚余り保存されていたという。

無人機が発見された当初、韓国では軍部隊の配置状況の把握が目的とする見方が一部で提起されたが、THAAD配備地の偵察を目的に韓国内を数百キロ自由に南下したとすれば、韓国の安全保障に大きな脅威として作用する可能性がある。

韓国空軍は、距離200キロ、高度5キロの探知性能を持つレーダーを前線の複数個所に配備し運用中、また陸軍は、空軍の主監視レーダーを補完する距離40キロ、高度3キロの探知性能の低高度探知レーダーと、山間防衛のための低高度監視用レーダー(ギャップフィラー)を追加運用中だ。

しかし軍事専門家らからは、韓国の地形の特性上、こうした防空網にも限界があるとの指摘が出ている。山間地域にレーダー運用範囲を広げるには、レーダーを高台に設置する必要があるが、低高度で飛行する無人機を捕捉するには弱点となるためだ。

軍関係者は、「実際3メートル以下の小型無人機を韓国軍の管制レーダー、地上レーダーで探知するのは非常に難しい」と述べている。今回発見された北朝鮮の無人機は、長さ1.8メートル、幅2.4メートル程度だった。

こうした中、北朝鮮の元外交官で、北朝鮮空軍司令部無人機中隊に勤務していたという脱北者の男性(42)の発言に注目が集まっている。男性は7日、世界日報平和研究所主催の「統一指導者アカデミー講座」で、「韓国でドローンと呼ぶ無人機は、すでに1990年代半ばに北朝鮮軍部隊に普及し、これを扱う無人機中隊も創設された」と述べ、「北朝鮮はすでに400機以上の無人機を保有しており、小規模な爆弾を積んで爆発させる『神風式』攻撃訓練まで終えた」と明かした。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「往復で少なくとも600キロは飛行しなければならない。北朝鮮の無人機技術はそこまで進んでいるのか」「燃料補給なしで北朝鮮と韓国の間を往復できる設計なのか?」「人海戦術で南下していた頃とは大違い」「北朝鮮の技術はすごいな」など、北朝鮮の無人機技術に驚きの声が多く寄せられた。

また、「これに爆弾が積まれていたらどうなっていたことか」と不安を訴える声もあった。

さらに、「本当に北朝鮮の無人機なのかな?」「北朝鮮機を装った中国機かもしれないぞ」「国家情報院の自作劇ということも考えられる」など、無人機の素性を疑う声もみられた。(翻訳・編集/三田)