左サイド起用の久保、本田と初の同時先発も不発 「ただただ守備に追われた」

大迫の先制ゴール以降は、攻撃には迫力を欠き…
日本代表は13日のロシア・ワールドカップアジア最終予選イラク戦で1-1のドローに終わった。
先発フル出場したFW久保裕也は、「守備に追われて、攻撃の部分では何も出せずに終わった」と悔しさをにじませた。
この日は、中盤に負傷者が続出した状況を受け、FW本田圭佑からポジションを奪いつつあった右ウイングでの起用ではなかった。左サイドを主戦場とするFW原口元気がトップ下、本田が右に入り、久保は左サイドで出場。スタメンで久保と本田が同時起用されるのは、これが初めてのことだった。しかし、日本は前半8分にFW大迫勇也が先制ゴールを挙げて以降、失点を避けるため攻撃に迫力を欠くシーンが目につき、久保も守備に忙殺される時間が続いた。
「プレーは全然良くなかったと思います。ただただ守備に追われて攻撃の部分では何も出せずに終わった。守備の割合が多かったし、攻撃に出ていくパワーがあまりなくて、もう少し上手くできたかなと。監督からもフィジカル的にキツいゲームになるというのは言われていて、特に僕とか本田さんとかサイドのところは運動量が求められていたので」
ゴールラッシュを見せた得点力を生かすには…
しかも、後半途中には足をつるアクシデント。「(足を)打撲して、そこがちょっとつったかなという感じです」。しかし、日本はすでに負傷交代を含めて3枚のカードを全て使い切ってしまっていたため、“手負い”の状態となった久保を使わざるを得なかった。
「最後の15分くらいでしたから。足はつってましたが、チームに迷惑はかけられない。やり切れて良かった。アウェーの勝ち点1をポジティブに捉えたい」
痛めた足でなんとか90分間のプレーを終え、久保は必死に前を向いた。もっとも、ベルギーで驚異のゴールラッシュ(17試合で11得点)を見せ、現地メディアから「カイザー・クボ」とも称された男の攻撃力を生かすためには、チームとしてのバランス構築が急務だろう。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images