学生の窓口編集部

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『広辞苑 第六版』によると「建築家」とは「建築物の設計・監理を職業とする人」(P.909より引用)ですが、建築家という言葉には「クリエーティブな仕事である」という意味合いが色濃く含まれています。コンセプトを立て、そのコンセプトを建築物によって表現するわけですから、これは創造性豊かな人だからこそ務まる仕事ですね。今回は建築家になるにはどうすればいいのかについてご紹介します。

■「建築家」の仕事とは?

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「建築家の仕事」は建築物の設計・監理を行うことですが、実は建築家の定義にはあいまいなところがあります。職業の名称としては「建築家」の他に、「建築士」があります。

まず「建築家」という名称には「クリエーティブな仕事」であることがはっきり表れています。「家」が付く職業というのは、「政治家」「漫画家」「写真家」「陶芸家」などと並べるとわかるとおり、「その仕事の責任は私が背負います」「自分の名前で仕事を請け負う」という意味ですからね。

一方の「建築士」ですが、こちらは国家資格の名称でもあります。建築士は「国家資格を持って同じ建築物の設計・監理を行う人」と明確に定義できます。イメージでいえば、建築家と比べるとより工業的な感じになるでしょうか。

建築物の設計を業として行うためには、少なくとも建築士の資格を持っていないといけません。ですから建築士であり、「その仕事の責任は私が背負います」「自分の名前で仕事を請け負う」という人は一般に「建築家」と呼べるのではないでしょうか。

『公益社団法人 日本建築家協会』(JIA)では、同協会の「正会員」になるための資格について「正会員は、建築設計監理業務を専業に行い、一級建築士の免許登録後5年以上設計監理業務を行った建築家」としています。

⇒データ引用元:『公益社団法人 日本建築家協会』「JIAの概要」
http://www.jia.or.jp/guide/about_jia/gaiyou.htm

■建築家になるには?

前述のとおり、自称・他称はともかくとして、建築家になるにはまず一級建築士の資格を取る必要があります。建築士の資格は、

●一級建築士
●二級建築士
●木造建築士

の3つにわかれていますが、一級建築士は最強の資格で、どんな建築物でも設計・監理できます。この資格を得るためには「一級建築士試験」に合格しなければなりません。二級建築士の資格を取得し、4年以上の実務経験がないとそもそも受験資格を得られませんので、一級建築士になるのはとても難しいのです。


一級建築士になるための、最も一般的なフローは下のようになります。

大学の建築科など、各地方自治体の知事の認める教育機関で、指定科目を修了して卒業

二級建築士試験を受験・合格

建築の設計・工事監理などを行う企業で働き、実務経験を積む(4年以上)

一級建築士試験を受験・合格

これで「建築家」の必要条件の一つを満たしたことになります。次に必要なのは、建築物の設計・監理に専業で携わることです。上記の『公益社団法人 日本建築家協会』の正会員の資格からいえば、5年以上は必要ですね。「建築家」の定義は上記のようにあいまいなところがありますので、一級建築士の資格を取得してすぐに建築家と名乗る人もいらっしゃるかもしれません。しかし、一級建築士になるだけでもかなりの年月が必要ですので、建築家になるには一生を建築の仕事に捧げるぐらいの覚悟が必要でしょう。

ちなみに、日本人建築家は世界でも高く評価されています。一般にはあまり知られていませんが、7人の日本人建築家が建築界のノーベル賞といわれる『プリツカー賞』を受賞しているのです。例えば、『ポンピドゥー・センター・メス』を設計した坂茂さんが、2014年に受賞したのは耳に新しいですね。同賞の日本人の受賞者数はアメリカに次いで世界第2位なのです。

建築家になるにはどうすればいいかについてご紹介しました。建築家を目指すみなさんは、長い時間がかかるかもしれませんが、自分の腕とセンスを磨き、いつかすばらしい建築物を世に送り出せるように頑張ってください。

(高橋モータース@dcp)