新卒採用の技能者や技術者などの“ものづくり人材”が3年後も8割以上定着している企業は半数程度であることが、労働政策研究・研修機構の調査で分かった。

 ものづくり人材の新卒採用では、3年後定着率が8割以上の企業が52.0%とほぼ半数だった。

 また、8割以上とする企業の割合は規模が大きくなるほど高まり、「300人以上」では81.3%となっている。

 一方、10人未満、10〜30人未満の企業では5割を下回り、40.9%、43.6%にとどまった。

 中途採用では、3年後の定着率が8割以上とする企業は47.4% だった。規模別にみると、100人未満の各規模では、8割以上とする企業割合が50%を下回り、100〜300人未満は58.7%、300人以上は61.6%となった。

 ものづくり人材の定着状況が、この5年間でどのように変化したか尋ねたところ、「悪くなった」とする企業(17.2%)が「よくなった」とする企業(11.2%)を6ポイント上回った。

 現在、ものづくり人材の定着状況について「問題視している」とする企業(「非常に問題視している」と「やや問題視している」の合計)が7割近く(66.6%)に達した。規模別にみると、「非常に問題視している」とする企業割合は規模が小さくなるほど高まる。

 ものづくり人材の定着を促すために実際に取り組んでいる施策は(複数回答)、「賃金水準の向上」(54.9%)を半数以上の企業があげ、次いで「能力を処遇に反映」(46.4%)、「能力開発・教育訓練の実施」(32.8%)などとなった。

 ものづくり人材の育成・能力開発における課題(複数回答)は、「若年ものづくり人材を十分に確保できない」(46.3%)が最も回答割合が高く、規模別にみてもいずれの規模でも4割以上の企業があげた。

 また、規模が大きくなるほど「指導する側の人材が不足している」をあげる企業割合が高まっており、300人以上の企業では58.8%と約6割に達している。

 生産性向上など競争力強化に向けて実施している取り組み(複数回答)で最も多かったのは「改善の積み重ねによるコストの削減」(42.5%)。次いで「改善の積み重ねによる納期の短縮」(35.9%)、「従来の製品/サービスに付加価値を付与した製品/サービスの提供」(34.8%)、「高度な熟練技能を活かした他者にはできない加工技術や作業工程の確立」(32.6%)などとなった。

 調査は、2016年11月17日〜12月5日、製造業に分類される従業員数5人以上の企業を対象に郵送で実施し、5565件の有効回答を得た。