ハーフタイムに、久保の代わりに乾を投入すべきだったのでは? ベンチワークは後手を踏んだね。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大 (全3枚)

[ロシアワールドカップ・アジア最終予選]日本 1-1 イラク/6月13日/PASスタジアム

 勝てばワールドカップ出場に大きく近づけたアウェーのイラク戦は、1-1の引き分けに終わった。大迫のゴールで幸先良く先制したけど、後半に同点とされると、勝ち越し点を奪えないままタイムアップを迎えた。
 
 欲しかった勝利を掴めなかった理由は、コンディション調整に失敗したんじゃないのかな。現地は気温35度を超える環境だったけど、暑さどうこうの問題ではないような気がする。
 
 ただでさえ怪我人が多いなかで、試合中に頭を強打して途中交代した井手口は別にしても、久保や酒井宏も足が攣って満足のいくパフォーマンスを見せられなかった。これだけ負傷者が続出したところを見れば、試合に向けた準備に不備があったと勘繰りたくもなるよ。
 
 今回の6月シリーズでは、シーズンが終わったばかりの海外組だけの合宿があった。その疲れがここに来て出たのかもしれないね。
 
 ハリルホジッチ監督の采配も大いに疑問だよ。最大のクエスチョンは、加藤はいったいなんのために招集されたのかということだ。6人を交代できたシリア戦で使わなかった時点で怪しいとは思っていたけど、イラク戦は23人のメンバーからも外された。
 
 長谷部は怪我でそもそも招集外だし、今野は怪我明けで万全のコンディションではない。さらに、山口は脛を痛めている。ボランチが人手不足なのは明らかだよね。メンバー発表の会見では、「もしかしたら彼が必要になるかもしれません」と言っていたけど、まさにそのシチュエーションなのに、加藤はベンチにも入れないんだから不思議だよね。
 
 そのボランチには遠藤が抜擢されたけど、所属するレッズでは3バックでプレーしている。彼を中盤で使うことには、やはり違和感を覚えるよ。しかも、この大事な試合で、だ。
 
 久保に関しては、シリア戦の前半を見ても、フル出場できる状態かどうかは疑わしかった。イラク戦の前半も今ひとつの出来だったし、代わりにハーフタイムに乾を投入しても良かったはず。結局、足を痛めた久保は、終盤は左サイドで立っているの精一杯だった。ベンチワークは後手を踏んだよね。
 香川の負傷離脱で空席となったトップ下には原口を起用した。これがハマったとは僕には思えない。いつもは右サイドにいた久保を左に回すとか、ハリルホジッチ監督は少しチームをいじりすぎた感が否めないよ。
 
 久々のスタメンに抜擢された本田のプレーも、パッとしなかったね。確かに、よくボールに触っていたし、高いキープ力で右サイドのポイントにはなっていた。
 
 でも、シュートの数も決定機を作り出す場面も少なかった。決定的な仕事は、大迫の先制点を呼び込んだCKだけ。これをどう評価するか。画面にはよく移っていたけど、相手にとって危険なエリアにどれだけ侵入できたかを考えると、十分な脅威を与えられたとは思えないね。
 
 シリア戦で失点に絡んだ昌子は、いくらか挽回したように感じたけど、DFとしてまたもや失点を許している。評価するのは、無失点に抑えてからだ。厳しい言い方だけど、イラク戦のパフォーマンスなら、昌子以外の選手でも披露できたんじゃないかな。
 
 イラク戦の失点シーンでは、みんな足が止まっていたね。もちろん、吉田や川島の対応に問題がなかったとは言わないけど、バイタルエリアであれだけボールを回されれば、ああいうことも起こり得るよ。
 
 とにかく、今のハリルジャパンには軸になれる選手が見当たらないんだ。大迫も頑張ってはいたけど、時間が経つにつれて、疲れが出たのかミスが散見された。