舘ひろし×黒木瞳『終わった人』映画化へ コメディ映画初挑戦の中田秀夫監督「“一目惚れ”だった」

写真拡大

 舘ひろしと黒木瞳が20年ぶりに共演する映画『終わった人』が2018年に公開されることが決定した。あわせて出演者などからのコメントが公開された。

参考:不倫経験者が語る『あなそれ』波瑠の恐ろしさ 「決して手を出してはいけないタイプ」

 本作は、NHK大河ドラマ『毛利元就』や、NHK連続ドラマ小説『ひらり』などの脚本を手がけた内館牧子の同名小説が原作のハートフルコメディ。

 大手銀行の出世コースから子会社に左遷され、そのまま定年を迎えた田代壮介は後ろ向きな発言しかできなくなってしまい、妻・千草との間に溝ができてしまう。なんでもいいから働きたいと職探しを始める壮介だがうまくいかず、途方にくれる。そんな中、ある人物と出会ったことで、運命の歯車が動き出す……。

 館が演じる田代壮介は、仕事に未練を残したまま定年を迎え、「ジジィ扱いすんな!」と、ダサくもがむしゃらにもがく、どこか憎めない男性。黒木が演じる妻・千草は、そんな夫に呆れ相手にすらしないながらも、その様子を気にかけている頑固で心優しい女性である。

 監督を務めるのは、『リング』『仄暗い水の底から』などで知られる、日本ホラーの名匠・中田秀夫。初のコメディ映画に挑む中田監督だが、実はメロドラマが好きで、本作を「本当に撮りたかった作品」と語っている。

 主演の舘、ヒロインの黒木、中田監督、原作者の内館からはコメントが寄せられている。

【コメント一覧】

■舘ひろし(田代壮介役)30年間演じた“刑事”を定年退職してから“再就職先”を探していました。今度の“職場”はハーレーに乗ってショットガンを打つシーンとは無縁です。主演として関わる映画は『終わった人』というかなり辛辣なタイトルですが、定年退職した私がコミカルに見えて、笑えて、最後にジーンとくる映画になると思います。どうやって人生を終わっていくかは、誰にとってもいずれ訪れる時に向かって、誰とも違う自分なりの時の過ごし方を見つけていくことだと思ってます。私自身は、この物語を“再挑戦”と定義して演じます。ですから、実際に、もうかなり歳ですが、いやこの歳になったからこその、新しい“舘ひろし”をご覧いただけるのではないでしょうか。 中田監督とは初めてのお仕事、黒木瞳さんとは四度目の共演、内館牧子さんの原作映画は二度目、縁ある方々に囲まれ、とても良い作品になる手応えがあります。撮影が待ち遠しいです。

■黒木瞳(田代千草役)中田秀夫監督とは三作品目の映画となります。しかも今回はホラーではない。定年を迎えた夫とその妻のサバイバル。考えてみれば、ああ、これもれっきとした夫婦のホラー話かもしれないなと興奮して撮影初日を迎えました。青春朱夏、そして白秋の年代となった夫婦を、舘ひろしさんと共に演じることができるなんて最高に嬉しいです。舘さんとは20代の頃からご一緒しているので、安心感は半端ないです。その懐に飛び込み撮影に臨みたいと思います。 監督自ら原作に惚れ込まれ映画化になったと伺っております。「撮影がないときは、“終わった人”みたいな生活をしているんです」と話されるお茶目な監督と、キュートな舘ひろしさん、期待に胸がいっぱいです。

■監督・田中秀夫「ホラー映画の中田」が何故『終わった人』の映画化を熱望したか? それは、「一目惚れ」だった。「定年って生前葬だな」の冒頭の一行、花束を持った何か言いたげな主人公の装画に完全にヤラレた。私がそれらに「ピンと来る」年齢に達したからか? だが実は、この主人公は「終わった」後も、社会で必要とされ、仕事で戦うことを熱望し、懸命に足掻く。その姿にも惚れた。  映画化に当たっては、第二のキャリアで出会う、様々な相貌の人たちとのドタバタ喜劇感、お互い一筋縄ではいかない主人公夫妻のリアルな愛情関係に重心を置いた。(この愛情にも大きな亀裂が走るのだが…)今、参照のため洋画のロマンティック・コメディを見続けている。テンポ良い面白おかしさが「気持ちは若くて柔らか」である『終わった人』の「生命線」だと思う。惚れ込んだ内館さんの原作を基に、脚本の根本さんたちとは議論を尽くした。初タッグを組ませていただく舘さん、三本目の黒木さんたちと共に、観客の皆さんが「そうだ!」と膝を打つ「人間喜劇」を紡いでいきたい。

■原作・内館牧子「中田秀夫監督が、この原作をぜひ撮りたいとおっしゃっています」こう連絡があった時、からかわれているのかと思った。卓越したホラー作品で世界を魅了している中田監督が、まさか『終わった人』を!? 本当のことだと知り、これは予測ができない面白さになるとドキドキした。同時に「シナリオは私が書くべきではない。オール中田組で」と考えたのは当然である。その後、主人公は舘ひろしさん、その妻は黒木瞳さんとうかがい、もう早くも横綱相撲で勝ったと思った。私はお二人とは、過去に仕事をご一緒しており、原作をさらにふくらませて下さる力量を実感させられている。監督、脚本、スタッフ、キャストのベストメンバーが、日本の原風景を残す盛岡と、生き馬の目を抜く東京を舞台に、「人は終わらないものだ」という頼もしさをお届けできるのは間違いない。

(リアルサウンド編集部)