スポーツ中継はテレビ放送からインターネット配信の時代へ

近年、日本国内で飛躍的な発展を遂げている有料動画コンテンツサービス。サッカー・Jリーグの放映権がスカパー!からDAZN(ダ・ゾーン)へ移行し、2016年に新設されたバスケットボール・Bリーグはスポナビライブで全試合ライブ配信されるなど、スポーツ中継は従来のテレビ放送からインターネット配信へと移り変わっている。

インターネット配信への転換によって、パソコンやスマートフォン、タブレット端末があればいつでもどこでもスポーツ観戦ができる環境が整えられた。料金面でも有料テレビの契約に比べて安価なものが多いため、視聴者にとっては利用しやすいコンテンツと言えるだろう。

一方で、視聴者のインターネット環境によっては動画が途切れたり、低画質配信にシフトされたりするなど、特有の問題点がある。テレビの大画面で楽しみたい視聴者にとっては、Apple TVやChromecastなどのストリーミングデバイスを用いなければならない手間もある。

テレビ放送とインターネット配信はメリットとデメリットが存在する。とはいえ、スポーツの中継はインターネット配信へ移行している。今後、多くのスポーツファンが有料動画コンテンツサービスを用いて観戦を楽しむことが安易に予想されるが、ユーザーはサービスにどのような機能やクオリティを求めているのだろうか。前述したJリーグとBリーグのファンに加え、日本の人気スポーツであるプロ野球のファンが期待する点にも着目する。

インターネット配信の魅力は“低価格帯”にあり

まず、Jリーグ・Bリーグ・プロ野球のファンが共通して期待する点には
ハイクオリティな画質と専門性の高い実況解説
限定アイテムや限定イベントなどの加入者特典がある
他では見ることができないコンテンツの配信
料金の安さ 以上の4つが挙がった。,硫莠舛亡悗靴討DAZNが既に4K視聴への対応を進めているなど、今後の向上が十分に期待できる。◆↓に関してもインターネット配信の主流化につれて、様々な特典や独自コンテンツが生まれることだろう。

い領繕發琉造気蓮▲好櫂淵咼薀ぅ屬1480円、DAZNは1750円と有料テレビの契約に比べれば低価格である。尚かつ前者はソフトバンクユーザー、後者はドコモユーザーなら月額980円と、スマートフォンのキャリアによって割引が適用されるため、豊富なコンテンツ数を考えれば現状でも満足な価格と言えるのではないだろうか。

インターネット配信が“現地観戦以上の魅力”を実現!?

次に、下記表を参考に競技ごとのファンの意見に注目していく。

料金面で三者から共通して出たのは「視聴した分だけを課金して欲しい」(プロ野球ファン)、「パック制ではなく、チョイス制にして価格をおさえてほしい」(Jリーグファン)、「見たい大会を選択して割安に視聴したい」(Bリーグファン)といった、観戦する試合を自由に選択して、その視聴した分の料金を支払う制度を望む意見だった。 これが実現すれば、ダービーマッチや優勝決定戦など、好きな試合を低価格で視聴することが可能になるはずだ。

技術・コンテンツなどの面では、Bリーグファンからは全試合放送、Jリーグファンからは全試合“ライブ”放送への期待があったが、スポナビライブではB1・B2全試合、DAZNではJ1・J2・J3全試合を生中継しており、既に実現されている。Jリーグファンからの「サッカー以外のスポーツの選択肢が多いこと」を求める意見に触れれば、DAZNは4月14日現在で19のスポーツを取り扱っており、今後も取り扱い競技数の拡大が期待される。

既に実現している要望もある一方で、今後ぜひ実現してほしい機能としては「多試合同時中継」(プロ野球ファン)、「マルチチャンネルを同時に閲覧できるサービス」(Jリーグファン)が挙げられる。複数のデバイスを用いれば多試合の同時視聴は実質可能ではあるが、1デバイスの画面を分割して視聴する機能などがあれば、利便性は高まるだろう。

また「選手目線の臨場感のある映像」(プロ野球ファン)、「見やすい臨場感のあるアングル」「間近で見るような迫力のある映像」(Bリーグファン)といった“臨場感”や“迫力”を求める声もあった。今後はより選手に接近した映像や、ドローンを用いた「真上からのカメラ映像」(Bリーグファン)など、様々な仕掛けで配信のクオリティが向上することを期待したい。

多試合の同時視聴や選手目線の臨場感ある映像が実現すれば、インターネットでのスポーツ観戦は“現地観戦以上”の魅力を見出すかもしれない。また、現地観戦とインターネット観戦で違った楽しみ方を発見できれば、ファンのスポーツ観戦意欲はより一層高まり、今後は有料動画コンテンツサービスが、スポーツの新たな可能性を生み出していくことだろう。