11日、韓国大統領府が新たな閣僚候補者5人を発表したが、その一部に飲酒運転などの前歴があることを合わせて明らかにし波紋を呼んでいる。写真は韓国大統領府。

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2017年6月11日、韓国大統領府が新たな閣僚候補者5人を発表したが、その一部に飲酒運転などの前歴があることを合わせて明らかにし波紋を呼んでいる。これまで指名・任命した閣僚候補や大統領府高官の身辺にさまざまな疑惑や問題が噴出、人事面でのトラブルが続く新政権が「先手」を打った形だが、そもそも問題のある候補を選び堂々と発表したことへの批判が予想される。韓国・ニューシスなどが伝えた。

大統領府報道官は11日記者会見を開き、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、教育部(副首相兼)、法務部、国防部、環境部、雇用労働部の各長官候補者5人を指名したことを明らかにした。会見では、人選の過程で判明したという候補者らの過去の「傷」についても明かされた。

まず雇用労働部長官に指名された趙大ヨプ(チョ・デヨプ)高麗大労働大学院長には飲酒運転の前歴があった。座り込み活動をする学生たちを激励しに行ったところで焼酎を飲み、15分ほどの距離を運転し帰宅する途中に取り締まりに引っ掛かった。人的物的被害は出なかったというのが大統領府の説明だ。

また、国防部長官候補の宋永武(ソン・ヨンム)元海軍参謀総長には、住民登録法違反の過去が確認されたという。これは文政権が高官・閣僚から排除するとした五つの不正のうち「偽装転入(実際に住んでいない場所を住所として届けること)」が疑われる余地もあるものの、大統領府は「違反は軍人である特性上発生した問題」と説明、「偽装転入に当たるかどうかは聴聞会で扱われることになる」としている。

さらにテレビ朝鮮によると、この日明らかにされなかったものの、副首相兼教育部長官候補の金相坤(キム・サンゴン)元京畿(キョンギ)道教育監には論文盗用疑惑があるという。指摘されているのは金氏の修士・博士論文で、修士では日本の文献を引用元と記載せず翻訳・引用、博士でも日本の文献から引用し、日本式の漢字・外来語表記をそのまま記載していたとされる。

韓国の閣僚候補の飲酒運転歴などが指名後に発覚し人事聴聞会で承認を受けられなかった事例は過去にもあるが、大統領府があらかじめこうした問題を発表するのは異例。ネットユーザーからは報道に数千のコメントが寄せられ、「韓国には本当に人材がいないみたいだね。長官候補にクリーンな人が一人もいないなんて」「うわさによれば、五つの不正に引っ掛からない人はほとんどいないらしい。韓国の既得権層は反省すべき」といった声が多くの共感を得ている。

また、「飲酒運転は人の命に関わるからさすがに駄目だと思う。そんなに人がいないの?」「他のことならまだしも、飲酒運転だけは絶対に大目に見てはいけない」と飲酒運転への厳しい指摘も。

さらに「悔しい。庶民だけが法律を守っていたなんて」「とにかく国民のために誠意を持って働いてくれる人を選んでください」といったコメントもあった。(翻訳・編集/吉金)