朝起きて、鏡で自分の顔を見ると気になるのが、顔のむくみ……。特にお酒を飲んだ翌朝は、会社に行くのが憂うつになるほどむくむことも。「あ!むくんでる!」と気づいたら即、治せる手軽な方法はないものか。

前回に続き、目白鍼灸院の柳本 真弓(やなもと・まゆみ)先生に、通勤電車でもオフィスでも周囲に怪しまれずにパパッと1分でできるセルフケア法を聞いてきました。

第3回は、小顔・美肌・クマに効くツボです。

第1回:生理痛&PMSにきく! 座ってできる1分セルフケア
第2回:「朝までグッスリ」1分快眠マッサージ

即効性アリ!顔のむくみには「天容(てんよう)」が効く

【天容】(てんよう)

「飲んだ翌朝、顔のむくみが気になる人は多いと思います。そんな時には、アゴのエラと、耳の後ろの間のくぼんだ部分をクルクルと下に向かってマッサージをしてあげるといいでしょう。ここは「天容」というツボで、押すだけで顔の輪郭がスッキリします。しかも即効性があるのが嬉しいところです」

「指3本(人差し指、中指、薬指)を当てて、首の下の方へとクルクル円を描きながら、やさしくリンパを押し流していきます。リンパは鎖骨に向かって流れているので、鎖骨の方へゆっくりとソフトに押し流していくイメージで」

「目安は、3回から5回、円を描くように1分ほど。これだけで輪郭がスッキリしますよ。これなら気軽に電車の中でもできます」

「ちなみにこのマッサージは、目の周りのむくみにも効きます。ポイントは鎖骨を目指して下に向けてマッサージをすること。目の周りの皮膚も少し引っ張られるような微妙な動きが、むくみの原因となる水を押し流してくれるといわれています」

「このマッサージは持続してやると、より効果的です。1、2時間は持続効果があるので、こまめにやることをオススメしています。また、デスクワークで目が疲れた時にも有効ですよ」

まだまだある小顔効果のあるツボ!

【欠盆】(けつぼん)

「もう一つ、小顔効果のあるツボをお教えしましょう。鎖骨の上のくぼみの「欠盆」です。鏡で見ると、左右でくぼみ具合が違う人が実は多く、腫れている方は、リンパの流れが悪い場合も。これも、顔に水がたまりむくむの原因となっています。欠盆をやさしくマッサージしてあげると、顔のむくみは和らぎますよ」

「手をクロスして、内側へ向かって円を描くようにゆっくりやさしくマッサージします。目安は30秒〜1分ほど。人目が気になる時は、片方ずつやるといいでしょう。ちなみにこのツボは、肌がツヤツヤになる美肌効果も期待できます」

「天容と欠盆の2つをマッサージするだけで、顔のむくみはかなり解消されますよ」

会議中に揉んでもバレない美肌のツボ

【曲池】(きょくち)
「もう1つ、美肌のツボをお教えします。実はヒジのあたりにも、女性には嬉しいツボがあるんです」

「ヒジを深く曲げてできるシワの先端のツボを、曲池といいます。このツボは、深く押してもいいし、やわらかく指3本でクルクルとマッサージしてもOK」

「曲池は、顔はもちろん、全身に効果があります。やはり、カラダの調子がよくないと、顔にも影響が出ますよね。特にこのツボは、肌に赤みが出ている時によく効くと鍼灸ではいわれています。例えば、赤ら顔、かゆみ、赤いニキビといった皮膚トラブルに効果が期待できます」

「ただし、このツボはすごく個人差あります。効きすぎて体調が悪くなってしまう人もいるので、まずは1日3〜5回と少なめにマッサージをして、様子を見てくださいね」

「曲池なら、会議中でも話を聞きながらさりげなくマッサージできますよね(笑)。顔のくすみにも効果がありますよ」

確かに、これならさりげなくどこでもできそう……!

目の下のクマは、ほお骨のあたりをタッピング

「寝不足の女性で、目の下のクマが気になる人は多いかと思います。でも、目の周りの皮膚は薄くて繊細なので、あまり触らない方がいいんです。クマを消そうと目の周りをマッサージをする人もいますが、触りすぎるとシワの原因に。ですから、目の周りを触らずに、目の下のクマを和らげるマッサージを教えましょう」

「ほお骨のあたりを、人差し指と中指で軽く持ち上げます。そして、反対の指でトントンとタッピングしてあげましょう。ポイントはとにかく軽く! です。これだけで、リフトアップ効果もあるんです」

「このあたりの血流がよくなると、目の周りの皮膚のトーンも明るくなるので、クマが気になる時のケア法としてオススメしています。ただし、目の周りの皮膚は本当に薄いので、1日2、3回ちょんちょんとやる程度にしてください。また、目のクマには、アイマスクなどで温めてあげることもオススメしていますよ」

次回は、夕方に気になる「ふくらはぎのむくみ」について聞いていきます。

ウートピ編集部