<5月に電撃解任されたコミーFBI前長官が解任後初めて議会の公聴会で証言。クビになる前からトランプとの会話を周到にメモしていたコミーの反撃が始まった。今週には、疑惑の人物として証言から浮かび上がったトランプの腹心、セッションズ司法長官の議会証言もある>

先週木曜は、2000万人のアメリカ人がテレビにくぎ付けになった。先月、ドナルド・トランプ米大統領に電撃解任された前FBI長官ジェームズ・コミーが初めて米議会の公聴会で公に証言したのだ。そしてトランプ大統領を公然と「嘘つき」呼ばわりした。コミーを解任した後トランプは、FBIは混乱状態でコミーの信望も失われたと言ったが、それは「真っ赤な嘘」だと、反撃した。

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そして視聴者は、ロシアの米大統領選関与疑惑やトランプが自分をクビにした理由について、3時間にわたってコミーが証言するのを驚きをもって見守った。以下はポイントごとにまとめたその記録だ。

■FBIの捜査対象

FBIの捜査は、大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン陣営や民主党全国委員会(DNC)にサイバー攻撃を仕掛けて大量のメールを流出させたとされるロシア政府だけでなく、そのロシアとトランプ政権幹部が共謀関係にあったかどうかにも及んでいる。トランプは自分にも捜査が及ぶのを恐れていた。

コミーによれば、トランプは大統領就任から1週間後の1月27日にコミーをホワイトハウスに招いて2人きりで夕食をとり、コミーを味方にしようとした。ロシア政府と接触していないと嘘をついて辞任したマイケル・フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の捜査をやめさせようとしたうえ、捜査当局として独立の立場にあるべきコミーにトランプへの「忠誠心」を要求した。

■証拠のメモと「録音テープ」

コミーはトランプとの会話をメモに残していた事実を認め、その理由はトランプに対し強い不信感を抱いたためだと言った。ホワイトハウスでの夕食や、数回にわたった会合、電話での会話もメモに記録した。「正直言うと、我々の会合の性質についてトランプが嘘をつくかもしれないという懸念があった」とコミーは言った。

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会話をばらされて困るのは

トランプはコミーを解任した後ツイッターで、コミーとの会話を録音したテープが存在するように匂わせて、コミーがメディアに2人の話を漏らさないよう牽制した。コミーは公聴会で、テープが存在してくれたほうがすべて明らかになる、あるなら公開すべきだ、と言った。

トランプの弁護士マーク・カソウィッツは公聴会と同日に会見を開き、トランプは一度もコミーに忠誠を要求したことはないと反論し、捜査を止めるようトランプの圧力があったとするコミーの証言を全面的に否定した。カソウィッツはコミーを、「トランプ政権の弱体化を企てる」米政府内の勢力に加担した「情報漏洩者」だと批判した。

エリアス・グロル