睡眠が足りないとあなたの魅力は下がり、周りの人からも避けられる 研究結果

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 寝不足は人の見た目の美しさや社会的なアピールにも悪影響を与えてしまうということが研究によってわかったという。スウェーデンのカロリンスカ研究所の調査によると、二日間の睡眠不足は、人の魅力を大きく下げるのに十分な程の害があるそうだ。

◆カロリンスカ研究所の実験
 同研究所は、ストックホルムの大学に在籍する男女25人の協力のもと実験を行なった。参加者はまず二晩連続で8時間の睡眠をとるように求められた。その一週間後、今度は二晩連続4時間の睡眠しかとらないよう指示された。そして参加者は規定の睡眠時間を守った後に、同じグレーのシャツを着て、化粧もせず、必要最低限のアクセサリーのみ許され、顔写真を撮られた。次に参加者の写真をストックホルム在住の研究内容を知らない一般市民122人に見せ、写真のなかの人物と交流したいかという質問に答えさせた。また信頼度、魅力度、健康度、眠気についての調査も実施した。

◆同じ人でも睡眠時間で魅力度に変化
 8時間の睡眠を取ったときと、4時間の睡眠を取ったときとの間には、評価の差に開きがあった。4時間の睡眠を取ったときの写真を見たとき、写真の中の人物と交流したくないという回答の比率が、同じ人の8時間睡眠の写真に比べ上昇が見られたのである。また魅力度、健康度、眠気についても低評価がついた。一方で信頼度だけは二つの状況下での変化は観察されなかった。また研究結果からは、写真の中の人物と交流したくないという回答が増えたのは、単に魅力度、健康度、眠気、信頼度だけの問題だけではないという。これら4つの要素は、その人と交流したくないという意思に睡眠制限が及ぼす影響の3分の1に過ぎないそうだ。

◆なぜ睡眠不足に人は反応するのか、より根源的な説明
 BBCのインタビューに答えたカロリンスカ研究所の研究者たちは、写真を評価した者のとった行動は、人間の進化の観点から見て合理的なものだとしている。「不健康に見える顔は、それが睡眠不足か他の理由があるにせよ、周りの人が病気を避ける反応を起こさせているのかもしれない」と答えている。また同研究所は、睡眠を奪われたものは、魅力度や健康度などが低下するがそれゆえに一人になることができ、睡眠不足から回復することができるのではないかとも推測している。

 いずれにせよ睡眠不足が周りの人を遠ざけてしまうという研究結果は、忙しく働き十分に睡眠時間が取れないこともままある現代人を不安にさせるだろう。しかしカロリンスカ研究所の主任研究員ティナ・サンデリン博士は「ほとんどの人はときどき睡眠が不足してもなんとかやっていけます」とも述べている。例えば納期直前や試験の一夜漬けなど、多くの現代人にとって睡眠不足が避けられないタイミングというのはあるだろうが、自分の魅力を失い周りの人を遠ざけていることを自覚し、周りの人のためにも睡眠不足をできるだけ早く解消できるようにしたいものだ。