HP、3Dスキャナ内蔵の変態PC「Sprout Pro」7月発売。プロジェクタ内蔵で52万円
「なかなか進化しないデスクトップPCの、1つの方向性を示した製品」ーーそう語るのは、同社のワークステーションビジネス本部長 小島順氏です。

日本HPは、高精細3Dスキャナーやプロジェクターなどを統合した新型PC「Sprout Pro by HP G2」を発表。デジタルと現実の融合をうたい、紙や立体物のスキャンや編集が、これ単体で済む点を売りにします。



HPは本製品を、「本当のオールインワンコンピュータ」と表現します。オールインワンコンピューターとは、画面などの表示部と、CPUやメモリなどのPC本体を一体化した製品。例えるならiMacやSurface Stadioなど。

Sprout Pro by HP G2の主な仕様は、Core i7-7700T 4コア/8スレッド、16GB RAM(DDR4)、512GBのSSD、NVIDIA GeForce GTX960Mグラフィックスなど。

上記スペックのPC本体を、ディスプレイと一体化させています。ここまでは、一般的なオールインワン製品と何ら変わりません。



では何が異なるのかというと、画面上部に2Dスキャナや3Dスキャナ、ビデオカメラやプロジェクターを搭載。書類のスキャンや3Dの簡易キャプチャなどを本製品単体でこなすことができます。

デュアルディスプレイが標準仕様

デュアルディスプレイを標準で実現しているのも特徴の1つ。これは、23.8インチ液晶と内蔵プロジェクターの投影により実現しています。



液晶側の画面サイズは23.8インチで、解像度はフルHD(1920 x 1080)。10点マルチタッチに対応しています。



もう片方の画面は、本体上部のプロジェクターを活用。本体下部にあるタッチマットに光学的に投影して、表示しています。こちらは20点マルチタッチに対応し、スタイラス入力にも対応します。


日本HP パーソナルシステムズ事業本部 プロダクトマネージャの中山智之氏

立体物をスキャン&シームレスに編集


かなり変態的な製品ですが、どのような用途に向くのでしょうか。HPの担当者は「キャプチャのソリューションが多様」である点を挙げます。

「例えば書類をスキャンする場合に便利です。今まではスキャナの前に行って資料を読み取り、PCに取り込んで、そのデータをもとに校正をかけてきました。Sprout Pro by HP G2なら高精細な2Dスキャナを搭載しているので、同様の操作が単体で完結します」

「ビデオを作成する場合、通常ならカメラで撮った映像をPCに取り込んで加工しますよね。Sprout Proは上部に高精細なビデオカメラを搭載しているので、そういった操作を単体でこなすことができます」



また、目玉は3Dスキャナの搭載です。現実世界にある物体をSprout Proの前にかざすことで、3Dデータとして読み取れます。



読み込んだ3Dデータは、タッチ対応のデュアルディスプレイで直感的に編集できます。

HPによると、本製品のターゲットは教育分野だといいます。例えば、大学の考古学研究室に導入すれば、遺跡からの発掘品をすぐにスキャンして3Dデジタル化。写真だけでは伝わらない立体資料の作成にも威力を発揮するといいます。

さらに、頻繁な書類のスキャンを必要とする業務用端末。製造業や建築業界、さらに、3Dスキャナとタッチパネルを組み合わせたUIは、ARやVRコンテンツの作成にも威力を発揮するといいます。

発売時期は2017年7月上旬。HP直販の税別価格は52万円です。