学生の窓口編集部

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著名人の方々に大学在学中のエピソードを伺うとともに、今の現役大学生に熱いエールを送ってもらおうという本連載。今回のゲストは、映画にドラマにCMにと、とにかく今大活躍の女優・土屋太鳳さん! 現役の女子大生でもある土屋さんは今、仕事と両立しながら何を思い、どんな学生生活を送っているのでしょうか? 今をときめく彼女が、現役大学生のために学生生活について語ってくれました。

女優の仕事につながることを考え、今の大学に

ーー土屋さんは日本女子体育大学で舞踊学を専攻されていますが、大学・専攻選びの理由は?

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高校生のとき、まだそんなにお仕事をいただけていなかったので、将来、もしお仕事がいただけなかったらという可能性も考えて、いろんな資格を取りたいと思っていました。また表現についても学びたかったので、論理的に表現を学ぶか、実技的に表現を学ぶか、どっちにしようか迷っているときに、音大出身の母が「4年間実技でやったことは一生忘れないし、そこで弾いた曲は今でも弾けるよ」と言われて。それを聞いてなぜだか直感で、じゃあ身体を動かすほうの舞踊に行きたいなと思って選びました。

ーーもともと以前から女優としての活動をされていて、将来も女優としてやっていきたいという思いがあった上での大学選びだったんですね。

そうですね、女優のお仕事につながったらいいなという気持ちもあって入学しました。でも、女優を続けられなかった場合のことも考えて、教職を取ろうかなと思ったこともありました。

ーーお仕事との両立は大変だと思いますが、どんな大学生活を送られているのでしょうか。

同級生は今年の3月で卒業してしまったのですが、それまでは本当にみんな一緒に楽しく授業を受けて、動いて、学食でご飯を食べていました。

ーー普段の学生生活はどのような感じですか?

わいわいしてます。みんなでひとつの作品を作るので、すごくコミュニケーションが多いですね。普通の大学よりコミュニケーションの密度が濃いのではないかと思います。

ーーひとつの作品で一緒に踊るのは、ハートでつながっているという感じ?

そうですね。みんなで呼吸を合わせて、つながって、みんなで作っていく。それがすごく楽しいですし、一緒にいて落ち着きます。大学時代の友達とはこの先もずっと大事に付き合っていきたいです。

ーー大学での経験が今の仕事に活きてるなと実感することはありますか?

大学に行ってよかったなと思うのは、大学に行った人にしかわからない空気感や、友達や先生との関係性など、そういうものを実際に経験できたこと。その空気自体が今役立っています。それに、舞踊をやったことがこんなにもお仕事につながるとは思っていなかったくらい、本当に今、踊りを通してたくさんの方々とつながっていて……。そのことは本当に衝撃です。

ーー今この段階でもすでに役立っているんですね。

(しみじみと)役立ってます……!

1日が50時間あればいいのに!って思います(笑)

ーーでは、残り少ない学生生活で、「これだけはやっておきたい」と思っていることはありますか?

う〜ん……(少し考えて)今はまず「大学に行くこと」がいちばん大事ですね。お仕事に集中するためにプライベートを削るとなると、自分自身の引き出しが少なくなってしまうので、それを補うためにも、行けるうちになんとしてでもいろんな知識を入れておきたいなと思います。でも、プライベートを大事にしようとすると、お仕事とのバランスが難しくなってしまうときもあるので………だから、1日が50時間あればいいのに! と思うんです(笑)。

ーー倍ぐらいほしい(笑)?

倍ほしいです(笑)。とにかくまずは単位を取らなくちゃです。どうにかがんばっていきたいなと思います。

ーー大学生活で一番夢中になっているものはなんですか?

やっぱり踊ることです。以前、あるコンテンポラリー(ダンス)の授業のときに、先生に「太鳳〜!」って呼ばれて、「今から流れる音で自由に踊って」と言われました。最初、とにかく動こうと考えていたら「なんにも考えなくていいから!」と言われたんです。それで、流れや呼吸を感じながら音に身をまかせて5分ぐらい踊っていると「はい、終わり」って言われて。そのあと、「今の気持ちを忘れないでね。心を開いたときの気持ち」と言われたんです。そのとき、「踊りってこういう気持ちになるんだ」って感じたり、「呼吸をしている自分」を改めて意識した自分がいたんです。

ーー心を開いて踊るというのは、「自分を解放する」ようなイメージですか?

そうですね。なかなか普段は固まりがちですが、それをどう解放していくか。

ーーなるほど。そういう、身体を使って自分を解放するということと、お芝居をすることには、近いものがありそうですね。

確実につながっていると思いますし、これからもよりつながっていたらいいなと思っています。

ーーこれまででいちばん思い出深かった大学でのできごとはなんですか?

卒業公演にみんなと出られたことです! 今年の1月に卒業公演があったんですけど、その時期は映画の撮影中で、ずっと岡山県で撮影していたんです。なので出られないと思っていたんですけど、みんなが「来れるときでいい。とにかく、来れるときにみんなで時間作るから連絡だけちょうだい」と言ってくれました。当日現場に向かうと、衣装も用意してくれて、行ったらすぐ踊れる状態になっていたんです!! だから「やっとみんなで踊れた!」と思ってうれしかったです。本当に友達が支えてくれたので、仲間って大事だなと思いました。

映画ではラストシーンにキュンキュンしてください!

ーーところで、6月30日公開の映画『兄に愛されすぎて困ってます』では女子高生・せとかを演じている土屋さんですが、役作りには苦労されましたか?

せとかちゃんは、外見も中身もホントに自分とは真逆だったので、こんなかわいい子を自分が演じたら失礼になってしまうのではないかと思って、少しドキドキしました。

ーー真逆なんですか? 意外です!

でも、共通しているところもあって、それは「自分で自分のことをわかっていない」ところだったり、本物の何かを探しているところ。せとかちゃんは告白で12連敗しているんですけど、それはただ「好きだから告白している」という軽さではなく、誰かに自分のことを受け止めてほしいという気持ちだったり、本能的に感じている「幸せなんだけど、なにか足りない」っていう不安みたいなものがあるのではないかと思っていて。そういうところは共通していると感じたので、しっかり心を込めて演じたいなと思いました。

ーー中でも一番キュンキュンしたシーンはどこでしたか?

私、本当に、演じているときは必死すぎてわからないんです(笑)。キュンキュンするところって、たぶん感情が激しく動いているときだったりするので……。でも、いちばんキュンとしてほしいなと思うのは、ラストシーンです。兄弟としてではなく、ひとりの男性と女性としてしっかり向き合った姿が描かれているので、伝わればいいなと思います。

ーー素の自分が作品に出てしまったかも?と思うシーンはありますか?

……お肉を食べてるところかな。気がついたら本気で食べていました(笑)。

ーー共演者の方々の印象はどうでしたか?

片寄(涼太)さんも千葉(雄大)さんも、まわりから求められている自分と、自分がまわりに表現したいもののバランスを取るのがうまい方だなと思いました。いい意味でみんなストイックで、まわりに気を遣われていて。現場は同世代同士みんなで会話して爆笑したり、変な写真を撮ったりと、すごくコミュニケーションの多い現場だったなって思いますね。片寄さんが初日に扇子で空気を送ってくれたり、日傘をさしてくれたり、すごく歩み寄ってくださったので、しっかり現場でも妹としていることができて、感謝しています。

ーー千葉さんはどうでしたか?

千葉さんは初めて共演させていただいたとき(ドラマ『桜蘭高校ホスト部』)は、結構ハイテンションな役だったんですね。私はドSなキャラだったんですけど、今回はお互い真逆な役を演じるおもしろさがありました。しかも終盤のシーンで、初めて共演させていただいたときに私が千葉さんにした「ほっぺたをつねる」というシーンをサプライズで入れてくださったんです! 過去の作品で出会ったこともしっかり今につなげてくださっていて、うれしかったです。

ーーちなみに、せとかには人生最大のモテ期が到来していましたが、土屋さん自身の最大のモテ期はいつでしたか?

まだきてないんです(笑)! モテ期……あるのかなぁ?

現在、仕事と学業を両立しながら頑張っている真っ最中の土屋さん。「大事な仲間が一足先に卒業してしまったのはさみしい?」と聞くと、「さみしかったですけど、私はまだまだ頑張らないといけません。みんなは社会人になって、今はいろんな世界で頑張っていて『太鳳も大学で頑張るからみんなも頑張って!』って、みんなを送りました。みんなからは『太鳳、絶対に卒業してね!』と言われてるんで、絶対卒業します!」と力強い言葉が返ってきました。

そんな土屋さんが同世代である現役大学生に向けて伝えたいことは「今を大事に味わって」。仕事で忙しい中も、なんとか大学に通う時間を作り、1日1日を大切に過ごしている土屋さんらしいメッセージでした。


<プロフィール>
つちや・たお
●1995年2月3日生まれ。東京都出身。O型。おもな出演作は映画『映画 鈴木先生』『青空エール』『PとJK』、ドラマ『連続テレビ小説 まれ』(NHK)『下町ロケット』(TBS系)『IQ246〜華麗なる事件簿〜』(TBS系)など。主演映画『兄に愛されすぎて困ってます』が6月30日に公開される。その後も『トリガール!』(2017年9月1日全国公開)、『8年越しの花嫁』(2017年冬公開予定)、『となりの怪物くん』(2018年公開予定)と主演作が立て続けに公開され、また2017年8月12日公開のアニメーション映画『フェリシーと夢のトウシューズ』では初の吹き替えに挑戦するなど、幅広く活躍中。

文:落合由希
写真:為広麻里