<英国総選挙の結果を受けて、最大野党労働党を中心にメイ首相の辞任を求める声を上げているが、メイ首相の身内である保守党内でも辞任を求める声があがっている>

6月8日の英国総選挙では、保守党が過半数割れをして1974年以来の「宙づり議会(ハングパーラメント)」となっている。北アイルランドのプロテスタント系民主統一党(DUP)と連立することで過半数を確保する方向で、保守党はDUPから大筋で合意を取り付けたと一旦は報じられていた。しかしBBCによると、その後両党はいまだ協議中という声明を発表し、11日時点でまだ結論は出ていないようだ。もともとは大勝ちしてガッチリと足元固めをするつもりだったメイ首相にとって「大失敗」だったことは否めない。

【参考記事】保守党敗北 よりいっそう不透明化するイギリス政治

メイ首相辞任求める声広がる

選挙結果を受けて、最大野党労働党のジェレミー・コービン党首などを中心に、多くの議員がメイ首相の辞任を求める声を上げている。サンデー・エクスプレス紙によると、メイ首相の身内である保守党内でも党員の3分の2が辞任を求めている。

テレグラフが報じたところによるとさらに、請願サイトChange.comでは、「DUPと連立しないこと」と「メイ首相の辞任」を求める署名が集められており、総選挙からわずか2日の10日時点で、すでに50万人が署名しているという。

若年層で広がる労働党支持

エコノミスト誌によると、コービン氏率いる労働党が今回若年層を中心に予想外の票を集めた。3月の時点では、25歳未満の人たちからの支持率はわずか29%だった。しかし労働党が今回の総選挙で打ち出した、「大学を再び無料化に」というマニフェストが若い世代を引きつけ、総選挙の実施が確定した後に行われた調査の中には、若年層における労働党の支持率が70%を超えるものもあったという。

メトロ紙は、正確な数字が出るのは1週間ほどかかるとしているものの、今回の総選挙の投票率は、18〜24歳の若年層で72%に達したと伝えている(全体としての投票率は68.7%)。過去4つの総選挙では、若年層の投票率は約40%前後だった。

松丸さとみ