何気ないSNSの投稿にひそむマウンティング



質問です。

「今日は娘のバースデー。家族でファミレスに行きました」

という投稿がSNSにあったとします。

あなたはどう感じるでしょうか?

(1)ふーん、幸せそうでいいわね

(2)何よ、ファミレス程度で幸せ自慢したいわけ?イラッ…

(2)と思った方はマウンティング体質です。

心の中で思っている、あるいは「いいね」が素直に押せない、という程度なら軽症ですが、たとえば

「ステキ!ファミレスって子連れで気楽に行けるからいいわね。ウチの子の誕生日は、ホテルのレストランで食事したから気を使っちゃって」

なんてコメントをつけるようになると、マウンティングの泥沼にどっぷりつかっている、といえそうです。

多くの方は(1)のように、おおらかに人の幸せを喜べる人であろうと信じています。

でも油断はできません。(1)の人は特に、気をつけていないと、自分ではそのつもりがないのに「自慢している」「マウンティングだ」と思われて、予想外の方向からマウンティング攻撃を受けてしまう恐れがあるのです。

マウンティングとは…自慢合戦の泥沼



ここで改めて「マウンティング」とは何かについて考えてみましょう。

マウンティングはこの数年で一般的になりつつある言葉で、もともとは、ゴリラやサルなどが自分の優位を示すために相手に後ろからのしかかる行動(マウント)から来ています。

人間同士で使う場合は、自慢に自慢で返すこと。いったんほめて、遠回しに相手をおとしめる、というのが基本的な形です。

巧妙なマウンティングには、会話をしている間は気がつかないこともあります。普通に楽しく話をしていたはずが、何となく違和感があり、後で冷静に振り返って見ると「あれ?軽くディスられていた?」となったとしたら、間違いなくあなたはマウンティングされています。

誰かが幸せそうに見えると「自分はもっと幸せ」と言いたい、誰かの子どもが優秀だと知ると「うちの子はもっと優秀」と言いたい、誰かの夫が高収入だと知ると……と、マウンティング族は、とにかく負けたくないんですね。
ママカーストや女どうしで値踏み、格付けし合うなんて、非常にばかばかしく面倒くさいなーと筆者は思うのですが、そういうことをしたがる人種は、どんな社会でも一定数いるというのは事実のようです。

マウンティングになりがちな発言とは



マウンティングをする意志がない人が、不注意にマウンティングをさそう発言をしてしまうことがあります。こんな発言、あなたはしていませんか?

アドバイスのつもり




「スタイルいいんだからもっとオシャレな服を着ればいいのに、うちにある服でいいならあげるよ?」

「成績で悩んでるならあの塾がいいよ、うちの子が学年トップになれたのも塾のおかげ」

本人は「相手のためを思って」「アドバイスをしているつもり」でも、発言の内容はマウンティングということがあります。

アドバイスは求められてからするもの、と肝に銘じておきましょう。

自慢を隠したつもり




「うちの夫は昇進したとたんにつきあいが多くなって、夕食の準備が大変なんだー」

「新規プロジェクトの担当になって残業ばかりで大変」

本人は「大変だ」と言いたいだけなのに、他人には自慢していると伝わります。自慢したかったら堂々と自慢すればいいのに。

マウンティングに参戦したくないなら、自慢になりそうなことは人前では口に出さない、書き込まないが基本です。

配慮がゼロ



(婚活中の友達に)「自由な時間があってうらやましい、私なんか子育てと仕事の両立で…」

自分のことで精一杯で、相手からどう見られているかを考えない態度は人をイラッとさせ、相手のマウンティングのスイッチを押してしまいます。

マウンティングを避ける秘策


ところで私の友人のはじめさんは、ご本人は漫画家、ご主人はサラリーマンの傍ら山伏(やまぶし)をやっています。
本人は「誰かマウンティングしてくれないか」と手ぐすねを引いて待っているそうですが、そのプロフィールを知ると誰もマウンティングしないのだそうです。…いま「そりゃそうでしょ」と思いましたよね?
そうなんです。徹底して「この人私たちと違う」となるとマウンティングの対象にはなりません。

マウンティングをするのは、同じレベル、同じ立ち位置にいる同士。徹底して「私は私」を貫いていれば、マウンティングの泥沼にはまることはありません。

(文・曽田 照子)