がんを患い余命わずかの母と3歳息子(画像は『WalesOnline 2017年6月5日付「Fund set up for a mum with terminal cancer so she can enjoy the‘last few months’with her son」』のスクリーンショット)

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英ウェールズのコナーズ・キーに暮らすケイティ・ウィルソンさん(29歳)は子宮頸がんを患い、余命数か月と宣告された。3歳の息子をのこして旅立たなければならない母の無念はいかほどであろうか。ケイティさんの家族にとっては2度目の辛い出来事であり、その思いを妹のリサ・ヒギンズさん(27歳)が『Wales Online』など複数メディアに語っている。

多量の出血と激しい痛みの後、ケイティ・ウィルソンさんは昨年11月に子宮頸がんと宣告を受けた。週に5日の放射線治療と並行して化学療法を5週間受けた後、そのあまりの辛さのために体重が激減するほどだったが、3か月前に治療を終えた。

ところが数週間前、ケイティさんと家族に「治療は失敗した」という辛い知らせがもたらされた。成長し続けている腫瘍はケイティさんの腎臓、膀胱、大腸を圧迫しており、もはや手術も手遅れの状態となってしまっていた。ケイティさんは、化学療法を続けていくことだけが延命措置の唯一の手段であることを告げられた。

3歳になる息子オリバー君と少しでも長く一緒にいたいという願いから、ケイティさんは化学療法を受けることに決めた。しかし現在は病状が悪化しており、容体はかなり悪いようだ。妹のリサ・ヒギンズさんは「姉は鎮痛剤を服用し続けなければならないほど、痛みがひどいようです。歩くこともままならない状態になっているのですが、一緒に住んでいる両親が姉とオリバーの面倒を見ています。オリバーは母親がほとんどベッドにいるのを見ているので、具合が良くないことを知っています。母親が旅立つということはまだ理解していませんが、空のお星さまになるということはわかっているようです。でも理解できない方が今はいいのかも知れません」と話している。

姉が末期のがんと闘っているという辛い状況を目の当たりにしているリサさん自身も、息子ジャック君が生後わずか1歳2か月の頃に「ウィルムス腫瘍(小児の腎腫瘍)」を患い、母として非常に辛い時期を過ごした経験を持つ。

ジャック君は現在3年目の「寛解」を迎えているということだが、家族が安堵したのも束の間、今度はケイティさんががんと宣告され再び悲しみの日々を過ごすことになった。辛い状況の中でリサさんは次のように語る。

「きっと姉は1年もたないでしょうが、家族みんなそれを考えないようにしています。姉はこれから容体が悪くなり毛も抜けるでしょう。でもその前に、2〜3日でもオリバーと“Center Parcs(センター・パークス:滞在型のリゾート施設)”へ療養に行く予定をしています。」

家族や友人らは「ケイティに残された残りわずかな時間を、できるだけ息子と楽しく過ごさせてあげたい」という思いから、寄付金サイト『JustGiving』にアカウントを設置し「化学療法を受けている間でも、幸せな時間を息子であるオリバーと過ごせるようにどこかへ一緒に行ったり、日帰り旅行をさせてあげたい。そうした費用は高くつくものなので、どうかみなさん親子の思い出を作れるように協力してください」と寄付を呼びかけている。

リサさんは、ケイティさんが子宮頸がんのパップテスト(長いヘラやブラシなどで子宮頸部の表面の細胞をこすり取り、がん細胞がないか調べる細胞診検査)の年齢を引き下げるためのキャンペーンをしたがっていることも口にしている。イギリスではGP(一般診療)に登録している全ての女性は25歳以上が無料で子宮頸がんのパップテストを受けることができるが、25歳以下でも子宮頸がんになった患者が複数いることから国内では検査年齢の引き下げキャンペーンが行われている一方で、適齢に達しても検査を受けない女性も増えているという。

ケイティさんのために『JustGiving』アカウントを設置した友人は、サイト内で「パップテストを怖いと思う人もいますが、がんと診断されることに比べたら怖くはありません。ケイティは怖くてパップテストを受けず、子宮頸がんの宣告を受けました。みなさん、すぐに予約して検査を受けてください!」と綴っている。

画像は『WalesOnline 2017年6月5日付「Fund set up for a mum with terminal cancer so she can enjoy the‘last few months’with her son」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)