リビアの西部ジンタンからの生中継で、首都トリポリの判事の質問に答えるセイフイスラム被告(2014年4月27日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】リビアの旧独裁政権指導者、故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の次男で、2011年11月から拘束されていたセイフイスラム・カダフィ(Seif al-Islam Kadhafi)氏(44)が釈放された。被告を拘束していた西部ジンタン(Zintan)の民兵組織「アブバクル・アルサディク旅団(Abu Bakr al-Sadiq Brigade)」が10日、交流サイト「フェイスブック(Facebook)」で発表した。

 それによると、セイフイスラム氏は「イスラム教の断食月(ラマダン)の14日目」にあたる9日夕方、東部の議会が制定した恩赦法に基づいて釈放され、ジンタンを離れたという。

 英語が堪能なセイフイスラム氏は、父親が率いた独裁政権の顔として西側諸国にたびたび姿を見せていた。15年7月には、11年に民衆蜂起時に起きた殺人などの罪で首都トリポリ(Tripoli)の裁判所から死刑判決を言い渡された。

 16年4月、東部政府はセイフイスラム氏に恩赦を与えた。同年7月、被告側弁護団はこの恩赦を根拠として釈放を請求。ただ、国連(UN)が支援している統一政府(国民合意政府、GNA)は、人道に対する罪の疑いが指摘されているセイフイスラム氏に恩赦法を適用できないとの判断を示した。

 リビアでは東部政府がトリポリを拠点とする統一政府の承認を拒否しており、国家の分断が続いている。11年の内戦でカダフィ政権は崩壊したものの、混乱した国内情勢を立て直す取り組みは政治対立や民兵の戦闘によって阻まれ、対立する勢力と民兵が石油資源に恵まれた同国の支配をめぐって争っている。 ジンタンは、統一政府に対抗する民兵組織の支配地域。
【翻訳編集】AFPBB News