心から信頼し、ベッドも共にした彼に裏切られたときのショックは大きいもの。立ち直るには、悲しみに浸り、ウジウジする時間も多少は必要。でも、女心を踏みにじった男のために、何年も惨めな気持ちでいるのはもったいなさすぎる!

そこで今回は、コスモポリタンイギリス版より、心理療法士でカップルカウンセラーでもあるヒルダ・バークさんに聞いた「浮気されたショックから立ち直るコツ」を紹介。

1. 痛みに向き合う

別れた悲しみへの対処法は人それぞれ。お酒を飲んで忘れようとする人や、痛みを忘れるために別の誰かとセックスするという人もいるはず。でも、現実に目を背けたままでは本当の意味で立ち直れないのも事実。ヒルダさん曰く「恋人との別れや裏切りから立ち直る唯一の方法は、人生における他の苦しみにも言えることですが、ツライ現実に向き合い、痛みを感じ、それを表現することなんです」。

2. あせらない

「時間が解決する」とよく言うけれど、時間が経っても全く癒えない傷というのはあまり無いのだそう。

「時間が経つと痛みは薄れていきますし、それまでの間は、悲しみに暮れてもいいのです。傷ついた心を癒す最初のステップは、痛みに向き合い、認識し、彼を失った事実を受け止めることです。このステップを踏まないと、本当の意味で先に進むことができず、傷ついた心を次の恋愛に持ち込んでしまうことになります。パートナーが新しくなっても、同じ役回りで、同じ恋愛パターンを繰り返していると感じている人は多いですよね」

3. 過去のNG行動を認識する

恋愛における善悪ははっきりしない場合が多いもの。でも、過去の恋愛や失敗から学び、成長したいのであれば、良かった点と悪かった点をしっかり認識することが大事、とヒルダさん。

「浮気されると、裏切られるまでは『すべてが順調だった』という思い込みに浸ってしまいがちです。今まで完璧だったものが滅茶苦茶になった、と。けれど、時間が経つにつれて、完璧ではなかったという現実が見えてきます。ふたりの間にはもともと溝があり、お互いにそれを取り繕っていたのが、浮気によって浮彫りになった、ということもしばしばなんです」

4. 全否定はしない

話を聞いてくれる友達に、彼がウソつきの最低男だったとまくしたてるのは簡単なこと。でも、ヒルダさん曰く、それだと現実から目を背けることにも繋がり、健全な立ち直り方ではないのだそう。

「(浮気した相手の悪口を言うのは)痛みへの抵抗だったり、彼のことは本当に好きではなかったと思いたい気持ちによるものです。でも、心は"感じる"ものであって、言葉で納得させたり、誤魔化せるようなものではありません。相手の彼や終わった恋愛がどうせ大したことなかった、と自分に言い聞かせようとするのは、自分自身や自分の選択を卑下していることに他なりません。最悪な相手との最悪な恋愛だったとすれば、いい恋愛をするための選択能力が自分にはまるで無いと言っていることになりますよね?」

5. 浮気する男性ばかりではない

浮気されたのは自分だけじゃないと思えば励みになるかもしれないけれど、男性はみんな浮気をすると考えてしまうのは、ちょっと極端かも。

「一度浮気されたからといって、また浮気されるとは限りません。また男性を信頼できるようになるには時間がかかるでしょう。でも現実には、浮気しない男性も多いのです。大規模な浮気調査の結果、浮気をする男性と女性の比率は同じ程度という結果もありました」

6. 被害者モードを断ち切る

浮気された経験のある友人に、彼の悪口や愚痴を聞いてもらうと、最初はすごく気分が晴れるかもしれないけれど、これもあまり良いアイデアではないとヒルダさん。

「似たような経験をした女友達に近づきたくなるのは自然なことですが、被害者モードが長期化するのは不健康です。自分の身に起こったことや、受けた被害で自分を定義してしまう女性が多いのですが、これは前へ進むこと、成長することへの足かせになりかねません」

7. セラピストやメンターを見つける

何カ月も経つのに、負の恋愛サイクルから抜けられず何度も傷ついているという人は、恥ずかしがらずに専門家の助けを借りるという手もあり。「いいセラピストを見つけたり、ツラい別れや浮気を乗り越えてポジティブに生きている知り合いがいれば、どうやってショックから立ち直ったかを探ってみては」とヒルダさん。

8. 自分ばかり責めない

恋愛が失敗に終わると、つい自分を責めてしまいがち。でもヒルダさん曰く、自分にツラくあたるのは良くないとのこと。

「自分が彼に寄り添っていなかったから、他のことに気を取られていたから、彼のための努力を怠ったから…、だから彼が浮気したと考えがちです。でも覚えておいて欲しいのは、恋愛はあくまでもふたりで築くものです。冷めてしまったなら、それは彼とあなたの両方に原因があるのです。自分ばかり責めるのは建設的ではありません」

9. 自分の至らなさも認める

とはいえ、前に進むためには自分にも責任があったのを認めることが有効な場合も。

「浮気が原因で別れる寸前のカップルをカウンセリングする場合、恋愛においてふたりが何を怠ったのかをしっかり見極めることが大事なんです。浮気された方は、浮気をした方が決定的な過ちを犯したと感じているので、非常にデリケートな作業です。興味深いことに、浮気をした本人がその過ちを心からしっかり認めると、浮気された側も自分の至らなかった部分を認め始めることがあります。こうした展開には大きな癒し効果があるんです。どんな別れ方であっても、恋愛や別れから学び、成長したいというのであれば、自分の非も見つめる必要があるからです。決して自分を責めるのではなく、 あくまで自己成長のために自分を見つめるという柔らかめのアプローチでいいのです」

10. 自分の時間を有効利用

彼と一緒に過ごす時間が無くなった分、自分自身に時間を費やせるようになっているはず。これは自分が自分になるための時間、とヒルダさん。

「傷や痛みを、ポジティブなものに変えていきましょう。せっかくの時間ですから、今までできなかったことに使うのです。特に彼に長い間尽くす役回りをしてきたという人は、輝かしい開放的な気分を味わうかもしれません。沸き起こる強い感情とエネルギーをうまく利用して、自分の目標へと突き進みましょう。悲しみを感じながらも、別れた後の数カ月は人生で最も刺激的で、建設的な時間になるかもしれませんよ」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: シャー順子

COSMOPOLITAN UK