走っているのに痩せないのは理由があった 結果を出すには「代謝」が鍵

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定期的に走っているのに痩せないのはなぜ?

ランを始めたきっかけは正直「痩せたいから」。街で走っているラン女子達はみんなスリムでカッコいい! 自分の足で、どんどん進んでいく姿に憧れて走り始めたんです。最近は、長く走れるようになってきて快調です! でも…残念ながら痩せたという実感が持てないのはナゼなんでしょうか?

代謝が落ちている夜のエネルギー摂取量を減らす

まず、走ることによるカロリー消費量は必ずしも多くはないと考えておくべき。特に走ることに慣れてくると、カロリー消費量は減っていきます。その理由は、無駄な動きがなくなり、必然的に省エネ走法が身についていくから。それがランの技術向上の証であるものの、走っているという安心感から、食事を含めて食べることへの抵抗感が減り、摂取カロリーに気を使わなくなることも多いのです。その結果として、1日トータルでの摂取カロリーが消費カロリーを上回るケースが出てきてしまうことに…。そうすると「定期的に走っているのに太ってしまう」というケースが発生することになるんです。

また、1日のトータルでのエネルギー摂取量と消費量はバランスが取れていたとしても、エネルギーを摂取する時間帯に問題があるというケースもあります。具体的には夜。夜は就寝時間が近づくにつれ、徐々に代謝が落ち、睡眠時の代謝が1日の中で最も低い状態。そのため、就寝前に大量のエネルギーを取ってしまうと摂取したエネルギーはあまり使われないため、余剰分は蓄積に回されてしまいます。この積み重ねも太る原因の一つとなるんです。

食べたものが体脂肪に変わるリスクは20倍!

同じ量の食事をしても、体脂肪に変わりやすい時間帯とそうではない時間帯があります。それを左右するのがタンパク質の一種「BMAL-1」(ビーマルワン)。体内のBMAL-1量が多ければ多いほど、摂取した栄養素が体脂肪に変わりやすいということが報告されています。BMAL-1の量は一日の中で変動。最も少ない14時と、最も多い深夜2時に食事をすると、体脂肪に変わる率は、深夜2時に食べた時のほうが20倍も高くなると言われています。朝食、昼食はしっかり食べ、夕食は軽めに。就寝の2時間前からは食べ物を口にしないことを心がけたいもの。食のタイミングも含めて一度見直しをしてみることをおすすめします。

 

ライター:幸 雅子
出典:『RUNNNING Style』vol.79「ラクに走れる不調の治し方」
監修:桑原弘樹(桑原塾主宰)