日本ではほとんど目にすることがなくなった野良犬だが、世界には路上で生活している犬たちが多く存在する。たとえ保護されても、劣悪な環境で命を落とすこともある。

そんな野良犬たちの姿に心を痛めたのが、タイのソンクラー県で暮らすオーストラリア人のタマラ・ジョンストンさんだ。

Tamara Johnston/Facebook

オーストラリアで教師をしていたという彼女。

なぜ異国の地で、動物の保護活動を始めたのだろうか。

劣悪な公的なシェルター

公的なシェルターから犬たちを保護する活動も行っているタマラさん。

不衛生な環境により、多くの犬がダニやノミからうつる寄生虫に感染したり、避妊や去勢手術後の感染症により命を落としたりしているという。

▼公的シェルターから犬を保護しているタマラさん

5月9日のFacebookの投稿を見ると、この日に保護したのは16匹。すべてフィラリア症に感染していたそうだ。

「保護しきれなかった犬たちを思って、涙がこぼれた」とコメントしている。

自宅で保護を開始

始まりは、母犬を失ったとみられる生後4カ月の子犬を保護したことだったと、The Dodoに語っているタマラさん。

1匹を保護して初めて、周囲には保護を必要としている野良犬がたくさんいると気が付いたという。

それから自宅に野良犬たちを連れて帰り、エサやりや必要な治療や避妊手術を受けさせるなどの保護活動を始めた。

もちろん、すべての犬たちを連れて帰ることはできないが、外で暮らす犬たちが飢えないように世話をしていたという。

そんなタマラさんの活動を知った人の中には、あざ笑う人や彼女の家に犬を捨てに来る人もいたそうだ。

協力者たちが増える

6年間にわたり、タイで保護活動をしていたタマラさん。

現在は「Thai Street Paws」という団体を立ち上げて、本格的な保護活動を開始。ボランティアや活動資金の寄付も増えてきた。

Tamara Johnston/Facebook

オーストラリアの私物はほとんど売り払い、家は賃貸に出しているそうだ。

▼新しい家族が見つかるまで預かってくれている里親の家。みんな楽しそうに暮らしている

▼エサやりを手伝ってくれるなど、犬たちをかわいがってくれている女の子。当初は怖がっていたのだとか。

Tamara Johnston/Facebook

多くの犬たちがアメリカの家庭に引き取られているという。

▼ニューヨークへ向かった10匹の犬たち

Tamara Johnston/Facebook

「すべての犬を助けることはできないけれど、できるだけ多くの犬を助けたい。それがここで活動を続けている理由です。現状を変えたいんです」とタマラさんは、The Dodoにコメントしている。