腕を奪われたアルビノ少年、新しい義手をつける(画像は『REUTERS 2017年5月30日付「Attacked for body parts, Tanzanian albino children get new limbs in U.S.」(REUTERS/Carlo Allegri)』のスクリーンショット)

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メラニンの欠乏により体毛や皮膚が白く赤い瞳孔を持って生まれるアルビノ(先天性色素欠乏症)は、世界で2万人に1人の確率で発症するとされるが、アフリカではアルビノの子供たちが黒魔術の犠牲になるという悲劇があとを絶たない。このほど襲われて腕を失ったタンザニアの子供たちが2年ぶりにアメリカを訪れ、義手の交換を行った。『REUTERS』などが伝えている。

世界的に珍しいとされるアルビノ人口は、アフリカ南東部(サブサハラ)に集中しており、タンザニアでは1400人に1人の割合でアルビノが誕生すると言われている。アフリカではアルビノは悪運をもたらすと信じられている一方、彼らの体の一部は黒魔術で幸運を呼ぶ媚薬として使用されるため、高値で取引されているのだ。

エマニュエル・ルテマ君(15歳)は、左腕や右手の指も切断された。また舌をくり抜かれそうになり前歯を失ったために話すことが困難になった。ムゥイングル・メガサ君(14歳)、バラカ・ルサンボ君(7歳)も腕を切断されており、2年前にアメリカで装着してもらった義手で生活していたが、成長したために義手のサイズ交換を5月30日、米フィラデルフィアのシュライナーズ小児病院で行った。

医師によると、非常にシャイで口数も少ない子供たちだったが新たな義手を装着すると笑顔を見せたという。今回、子供たちの治療をサポートしたニューヨークを拠点に活動している非営利慈善団体「グローバル医療救済基金(GMRF)」スタッフのエリッサ・モンタンティさんはこのように話している。

「アルビノの子供たちは優しい魂を持っています。ここに来た時は、彼らは本来あるべき若々しさや尊厳など多くのものを失っていました。我々は子供たちにもう一度それらを取り戻してほしいのです。今回、新しい義手を得たことが子供たちの自信となって、タンザニアに戻ってもきっと強く生きてくれるはずです。」

7歳のバラカ君は新しい義手を使い、早速プラスチックのブロックを積み立てて遊んだり、キャンディーを掴んで舐めたりしていたという。一方で14歳のムゥイングル君は「タンザニアに戻ったら(新しい義手で)何をしたい?」という質問に「洗濯をしたい」と答えたそうだ。

そんな子供たちは現在、安全とされるタンザニアの寄宿学校で暮らしている。しかし「彼らが公の場に姿を見せることはほとんどない」と今回、病院に同行した慈善団体「Unser the Same Sun」の福祉スタッフであるエスター・ルウェラさんは語る。

「アルビノの子供たちが人前に出たがらないのは、自身を危険にさらすことになるからです。呪術師たちは『アルビノの体の一部を持って来れば成功する』と人々にアルビノを襲わせるのです。たとえ教育を受けた人であっても、『成功をもたらすのなら』と迷信を信じる人がいるのが現状です。」

特に田舎ではアルビノの子供たちが襲われる確率が高く、国連の報告書では2000年〜2015年の間で、少なくとも75人のアルビノの子供たちが命を奪われたという。

画像は『REUTERS 2017年5月30日付「Attacked for body parts, Tanzanian albino children get new limbs in U.S.」(REUTERS/Carlo Allegri)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)