倉田秋(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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9日、日本代表はイラン・テヘラン郊外でイラク戦に向けたトレーニングを行った。と言っても、この日は体をほぐすメニューのみ。ところが、7日のシリア戦で右すねを打撲した山口蛍は練習に参加せず、ランニングの途中で右内転筋に張りを訴えて切り上げるなど、コンディションに不安のある選手が増えている。シリア戦で左肩関節前方脱臼となった香川真司の離脱もあり、日本代表は苦しい局面を迎えていると言っていいだろう。

その香川の離脱で、倉田秋の重要性が高まっている。賀川との交代で急きょ出場したシリア戦では前半、いいところを出せずじまいだった。ところが後半に入ると積極的に仕掛けるなど攻撃のアクセントに変わっていった。

倉田は最初にシリア戦の失点から振り返った。

「簡単に上げさせたクロス一発だけでやられるのが、世界につながる戦いだと思いました。これが本番でなくてよかった。ああいう小さなミスが点につながると思うので、もっと集中しなければいけないと思います」

後半チーム全体がよくなったように見えた要因は何だったのだろうか。

「前半は人の距離が遠かった。全員が1人で抜いていけるタイプじゃないし、周りとのコンビネーションで行くのが自分や日本の特徴なので、前半のうちに全員でそれを考えて変えられたと思います」

それでは個人的には後半仕掛けが多くなったのはなぜなのだろうか。

「全体的に押し上がったので、自分のパスを受ける位置がハーフラインよりも相手の陣地で受けられるようになって、そこでリスクを負ってもいけるようになりました。前半はオレとかコンちゃん(今野泰幸)、(山口)蛍が下がりすぎて後ろにいたので、なかなかそういう場面を作られませんでした」

イラク戦は相手がさらにロングパスを蹴り込み、MFはそのこぼれ球のカバーに下がらざるを得ないかもしれない。勝利のためには、押される展開から日本が押し上げられるようにシフトチェンジするのが大切になってくる。

この日のテヘラン郊外は気温36度、湿度9パーセントだった。梅雨を迎えて気温が下がり、湿気の高い日本とは対照的な環境となる。その中でのプレーには問題ないか。

「ちょっとからっとしてますけど、逆にオレ、ジメジメしてるほうが嫌いなんで。汗、めっちゃかくの嫌いなんで」

そう言って笑うと、倉田はイラク戦での活躍に自信を見せていた。

【日本蹴球合同会社/森雅史】