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text & photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

日本で、どう売るか?

Q1:ウラカン・ペルフォルマンテの日本での販売戦略を教えて下さい。

本及び韓国のカントリーマネージャー、フランチェスコ・クレシ(以下FC):ペルフォルマンテは最新のテクノロジーを凝縮させており、特許の優れたソリューションを盛り込んだモデルですので、日本のお客様にも必ず高く評価されると思っています。

ターゲットとなるお客様は、このような最新のテクノロジーに興味を持っている方や、マーケットで手に入る最新のもの、パフォーマンスを求める方に相応しいクルマだと考えます。

Q2:アジア全体と日本独自の販売戦略はありますか?

アジア太平洋地区の代表、アンドレア・パルディ(以下AP):ランボルギーニはアジア・パシフィック・エリアで全世界の販売台数の1/3を占めていて、安定した販売を遂げてゆきたいと思っています。

アジア諸国ではマーケットの成熟度が国ごとに異なるため、アプローチを変えていく必要があります。日本は特別なマーケットで、世界で2番目となる大きな存在なのです。

もちろんアジア・パシフィック・エリアでトップですので、リソースを集中していますし、日本のマーケットに投資すれば必ずお客様から良い反応が返ってきます。

クオリティ、デザイン、パフォーマンスすべてに妥協せず、努力して投資すればすべて評価に繋がると確信しています。これからも日本のお客様を大切にしていきたいと考えています。

日本における好調の理由/今後の投資予定

Q3:横浜に新たな拠点を開き、来年にはSUVが発表される予定で、これまでの客層と違ったマーケットを広げようという動きが見られます。これから日本では新しくどの層に向けて展開してゆきますか?

FC:3つ目のラインとなるSUVのウルスによってゲームは大きく変わると思います。ウルスは日本でも大きな可能性を秘めている、売り上げ的にも期待を高く持っています。しかし、いくら台数が増えてもニッチであると思っています。

このエクスクルーシブ・スポーツカー・セグメントのマーケットは、全世界で6000〜7000台の販売台数に留まります。そのようにエクスクルーシブな存在であり続けたいと思います。

ウルスで新たに狙うのはファミリー層です。毎日使いたい、家族全員を乗せたいという、これまでのモデルでは希望に応えられなかったお客様をターゲットにしていきたいと考えています。

Q4:日本で今年の1〜5月の販売が好調ですが、その要因はなんでしょうか? 1月に新たなディーラーを開設したことも大きな要因かと思いますが、今後日本での投資の具体的な予定はありますか?

AP:新しいディーラーというのは可能性のあるエリアに考えていますし、最近オープンした横浜と神戸のディーラーは、わたしどもの販売に貢献しています。

わたしどもの成績ですが、前年比で+24%の成長を遂げました。SUVの導入も大きなチャンスで、日本の北のエリアで可能性があるとみています。

売上げアップとエクスクルーシブ維持、相反する葛藤

Q5:日本も含めて生産台数の伸び代があると感じていますが、具体的にどのくらいまで拡大すると考えていますか? また、プレミアム・ブランドとして台数を増やしてゆくと、エクスクルーシブ性が薄れてきますが、どの辺が限度だと思いますか?

AP:ボリュームとニッチの関係について説明します。このセグメントは競合車も少なく、すべてエクスクルーシブなブランドです。

ボリュームも数千台のレベルで、マスブランドなら何100万台と桁が違います。ちなみにわたしどもの2016年の生産台数は世界で3500台です。

3つ目のモデルとなるウルスが加わることで販売台数を拡大できる可能性があり、ランボルギーニにとって大きくジャンプする機会になります。

それでも数千台規模ですので、エクスクルーシブであることに変わりはありません。ほかのプレミアム・ブランドも数万台規模と桁が違い、このポジショニングは大切にしてゆきたいと思います。

パフォーマンスや細部のこだわり、研究開発に惜しみなく時間を掛けることによって、コストが上がってしまいますが、マス・プレミアム・ブランドとの大きな違いと思っています。そして、これがエクスクルーシブなのだと考えています。

まだまだ売れる可能性がありますが、一貫性を持ったサービスをお客様に提供してゆきたいと思います。納車まで時間が掛かってしまうことがありますが、生産能力が限られていますので、すぐに飛躍的に増やすことはできません。

けれども1台1台丁寧に作って、富裕層のパフォーマンスを好むお客様にお届けできたらいいなと思っています。

Q6:なぜ今になってモデル数を増やしたのでしょうか?

AP:なぜラインナップを3つに増やしたかといいますと、ランボルギーニの評価が向上して来ているため、これを機会にSUVを出すことによってニッチの中でも販売台数を拡大でき、良い決断だったと思っています。

3つのラインを持つことにより、新しいモデルが登場すると、もうひとつのモデルが終わり、ライフサイクルがビジネス的にも上手く循環すると感じました。

もちろん情熱がありますし、成長の機会もあると思いました。会社の長期的成長に貢献できると判断し、3つ目のモデルを加える決断を下したのです。

なぜSUVなのかというと、セダンという選択肢もあったのですが、SUVは正しい決断だった思います。わたしたちが出すのは単純なSUVではなく、スーパースポーツSUVなのです。ほかの競合メーがやっていないところに投資することにより、新たな可能性が広がると信じています。

日本に来て感じること/電気自動車について

Q7:昨年の9月に就任されましたが、日本の印象を教えて下さい。

FC:いつも感銘を受けるのですが、日本にはランボルギーニに対して愛着を持つ熱狂的なファンがたくさんいて、とてもポジティブに見ています。これからもインスパイアを与えてたくさんのファンを作り、期待に応えてゆきたいと思います。

最新のテクノロジーや革新を通じて、さらに多くの方にランボルギーニに対して興味を持っていただき、それが続くものと確信しています。

Q8:世界中で進んでいる電気自動車に焦りはありませんか?

FC:どのメーカーでも電気自動車の研究が進められ、ランボルギーニでも社内で議論を重ねています。

しかしランボルギーニのパワートレインはレギュレーションに合致しており、今あるものでパーマンスやエモーションを提供してゆきたいと考えています。

ですから、今すぐ電気自動車という話しはできませんが、ウルスに搭載するふたつのパワーユニットのうち、ひとつはハイブリッド・ユニットを予定しています。