米カリフォルニア州ロサンゼルスの裁判所に入る前にメディアの取材に応じるサマンサ・ガイナーさん(2017年6月9日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】映画界の巨匠ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)監督に40年前にレイプされたと訴えていた米国人女性が9日、カリフォルニア(California)州の裁判所で裁判の中止を求めた。過去から解放されて前に進みたいからだという。

 1977年、当時13歳だった時にレイプされたと訴えていたサマンサ・ゲイマー(Samantha Geimer)さん(54)は、この事件は40年間、自分と家族の人生に暗い影を落としてきたと言う。

「私と私の家族への寛大な措置として、この裁判の打ち切りを検討していただきたいのです」と、ゲイマーさんはロサンゼルス郡上位裁判所(Los Angeles County Superior Court、第1審裁判所)のスコット・ゴードン(Scott Gordon)判事に述べた。「私は孫娘に、なぜ外出したり電話に出たりしてはいけないのか、なぜ家の外でカメラが待ち構えているのか、そして1977年に彼女の祖母に何が起きたのかについて説明せざるを得なくなることを望みません」

 ポランスキー氏は、ゲイマーさんに薬を飲ませてレイプし、アナルセックスに及んだという訴えが取り下げられた後、法定強姦(ごうかん)の罪(同意能力を認められる年齢に達していない女性と性行した罪)は認めた。42日間拘束され、その間に精神鑑定を受けた。

 3人の息子がいるゲイマーさんは以前、ポランスキー氏のことはもう許したと語っていた。審理を終えたゲイマーさんは報道陣に対し、「事件当時、母と私は不運でかわいそうなロマン(・ポランスキー監督)を襲う金目当ての女(であるかのような扱われ方)でした。実際は全然違ったのに。今は誰もが彼に小児性愛者だとか、事実ではないひどいことを言っています」と語り、かつて自分に向けられたものと似た暴言がポランスキー氏に向けられていると話した。

 ポランスキー氏の弁護士も9日、同氏はすでに刑期を終えているとして公判の打ち切りを申し立てた。これに対し検察は異議を申し立てた。

 ポランスキー氏は亡き妻の墓参りのために米国への帰国を望んでいると伝えられる。妻で女優だったシャロン・テート(Sharon Tate)さんは1969年、無差別殺人犯のチャールズ・マンソン(Charles Manson)受刑者の狂信集団のメンバーらに殺害された。テートさんは当時、妊娠8か月だった。
【翻訳編集】AFPBB News