卵は発育不全の改善に効果が示された

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栄養が不十分だった子どもたちが1日1個の卵摂取を6か月間続けることで、成長が健康的な軌道に乗る可能性があることが、このほど発表された研究結果で分かった。

世界の国々では依然として貧困などにより発育不全の子どもたちが少なくないが、今回の報告をした研究者らは、比較的安価で入手が容易な卵の活用を訴えている。

1日1個を6か月間毎日摂取

研究発表を行ったのは、米セントルイスにあるワシントン大学のローラ・イアノッティー氏らのグループ。南米エクアドルで6〜9歳の子ども160人を対象に6か月間、1日1個の卵を摂取するグループと、摂取しないグループとに分けて成長などを記録。2017年6月に米小児学会の学会誌に論文が発表された。

エクアドルでスタッフは毎週、子どもたちの家庭を訪れスケジュールの進行を確認。合わせて卵アレルギーなどの症状がないかなどを注意深くチェックしたという。卵は子どもたちが食べたくなるよう調理をアレンジした。

研究結果によると、卵を摂取したグループでは、年齢相応の身長と体重を備えるようになり、発育不全が47%の割合で改善、また、体重過少が74%の割合で減った。イアノッティー氏は「卵の干渉の効果に驚かされた」と述べている。調査期間中、アレルギーなどの問題は起きなかったという。

発育不全は、とくに生後1000日間での栄養不足によって成長や発達が阻害されること。エクアドルでは、5歳以下の子どものうち23%が発育不全、6%が過少体重とされている。

入手が容易、コスト的にも効果

世界保健機構(WHO)によると、世界で5歳以下の子ども約1億5500万人が発育不全とされる。00〜16年をみると、その数は減少しているが、同年齢の4人に1人はいまだそのレベルにとどまっているという。発育不全の主な原因は、小児性の感染症や疾患と合わせて栄養不足が指摘されており、その大多数は、低所得から中間所得の国々に集中。WHOなどの担当者らはその改善策に頭を痛めている。

エクアドルで調査にあたった研究者らは、子どもたちの成長を後押しするために食事に卵を採り入れることは容易でありコスト的にも効果があると述べる。

イアノッティー氏は「卵は食事に使いやすく入手も容易を思われる。子どもたちにとっては成長や発達ための格好の栄養源。世界の国々で発育不全解消に向け寄与する可能性を秘めている」と強調している。

イアノッティー氏らの研究報告について報じた英BBCの健康ニュースを扱うウェブサイトBBCヘルスは、卵の活用について同国栄養協会に助言を求めている。同協会は「子どもたちは多彩な食物を食事で摂るのが大切。必要とされるビタミンやミネラルを摂取することはもちろんだが、幅広く風味や歯ごたえを経験させるように」と述べ、卵と合わせ豆類や脂が多い魚、肉類、乳製品などを勧めている。