済州DFのエルボーは「意図的」とAFCが断罪 浦和選手や主審への新たな蛮行も判明

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AFCがACL浦和戦の暴力行為に厳罰 チョ・ヨンヒョンは資格停止6カ月

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の浦和レッズ戦で前代未聞の蛮行に出た済州ユナイテッド(韓国)と選手に、アジアサッカー連盟(AFC)から厳罰が下された。

 韓国チームは「浦和にも非がある」「わざとではない」との持論を展開し、AFCに抗議文を出していたが、AFC側は「意図的」と断罪。韓国チームの新たな暴力行為も明らかにしている。

 AFCは9日、公式サイトで規律委員会の決定事項を発表した。

「AFCチャンピオンズリーグの浦和レッズ済州ユナイテッドは規律委員会では6つの事件について結審した。119分の退場劇と両チームのスタッフの関連した試合後の事件も含まれている」と明らかにしている。

 最も重い処分を受けるのは、警告2枚で退場処分となったDFチョ・ヨンヒョンで、6カ月間の資格停止と制裁金2万ドル(約220万円)と発表。後半36分にFW興梠慎三に対して背後からファウルし、2枚目のイエローカードを受けていた同選手については、新たな蛮行が明らかになっている。

「チョはこの試合で2度目の警告を受けて、81分に主審から退場処分を受けた。退場したにもかかわらず、試合後の事件でフィールドに再び侵入した。主審をわざと突き飛ばし、試合に深刻な悪評をもたらした」と、公式サイトでは主審に危害を加えたと断罪されている。

ペク・ドンギュの肘打ち行為を一刀両断

 試合終盤に控え選手用のビブスを着たままピッチに侵入し、浦和MF阿部勇樹にジャンピングエルボーを見舞ったDFペク・ドンギュは、3カ月間の資格停止と制裁金1万5000ドル(約165万円)を命じられた。

「使われなかったサブのペクは、119分に挑発されたわけでもないのにフィールドに乱入し、肘で相手の顔を意図的に殴打した。暴力行為と見なす」とAFCは断罪。済州側は「小競り合いを止めようと思った」「わざとではない」との言い訳を展開していたが、AFC側はそうした主張を退け、「意図的」と一刀両断している。

 試合後に槙野を追いかけ回したDFクォン・ハンジンは、2試合の出場停止と制裁金1000ドル(約11万円)という、二人に比べて軽微なペナルティーとなった。

 クォン・ハンジンは試合後に相手選手の顔を手で叩き、主審に退場処分を言い渡されたという。これをAFCも「暴力行為とみなす」と判定。槙野に危害を加えようと追い回した暴行未遂容疑ではなく、別の暴力事件でペナルティーを課されたことが明らかになった。

 韓国メディアは済州側がこれらの処分を不服とし控訴する方針を報じているが、韓国の新たな蛮行がAFCの発表によって浮き彫りになっている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images