Doctors Me(ドクターズミー)- 不登校の原因にもなる!? 立ちくらみに隠れている病気と適切な対処法

写真拡大 (全9枚)

あなたは、急にイスから立ち上がる度、クラッと立ちくらみを経験していませんか?
たまになら気にしないのですが、毎回のように立ちくらみが起こると心配になりますよね。

また、お子さんが朝に立ちくらみの症状が出ていたら、もしかすると病気が隠れているかもしれません。

知っているようで知らない立ちくらみの原因や、とっさの対処法などを医師に解説していただきました。

立ちくらみとは


立ち上がった時に頭から血が引くような感じがし、めまい・頭痛・吐き気が起きたり、意識を失いそうになることです。

立ちくらみの原因


立ち上がった状態では、脳は心臓より高い位置にあるので、圧をかけて心臓から血液を送り出さないと、脳に十分な血液が送られません。

脳は重要な臓器のため、脳に血液を送るために、手足の血管を引き締めて、脳への血流を優先的に確保するようになっています。

その為、脳血流が乏しくなると立ちくらみが起こります。

脳血流が乏しくなる原因


・血液の量が少ない
・貧血のために血液が薄い
・手足の血管を引き締める機能の低下
・心臓から血液を押し出す圧が低い

立ちくらみになりやすい状態・病気


血液の量が少ない


・汗をかいた後
・飲酒後
・褐色細胞腫
(アドレナリンなどのカテコールアミンの過剰産生腫瘍が副腎その他にできる病気。全身をめぐる水分量が減っており、普段の血圧は高いのに、起立性低血圧を起こす)

血液が薄い


・妊娠中
・貧血
(原因の一つが鉄欠乏性貧血。過多月経や胃潰瘍などによる出血や偏った食事から起こる)

血液の分布が脳以外のところに多くなっている


・食後
(血液が胃腸に分布しやすく、食後に運動をすると立ちくらみになりやすくなる)
・熱中症
(体表近くの毛細血管が広がっていると、脳への血流が減って立ちくらみになりやすくなる)

血圧が低い


普段から降圧薬を飲んでいる。

血管を引き締める自律神経の働きが落ちている


・糖尿病
・Shy-Drager症候群
・線条体黒質変性症
・オリーブ橋小脳萎縮症
・アミロイドーシス
・パーキンソン病
・脳梗塞後
・ギランバレー症候群
・小児の起立性調節障害
・排尿後、排便後
(副交感神経が活発になり過ぎ、立ちくらみになりやすくなる、特に起床直後の排尿は脱水も重なっており危険)

不登校の原因にもなる「起立性調節障害」とは?


通常、人間は朝になると自律神経のうち交感神経が活発になって活動し、夜には副交感神経が活発になって休眠するというサイクルがあります。

しかし、そのサイクルが後ろにずれ、朝に交感神経が働かずに立ちくらみやだるさ、頭痛が起こり、逆に夜は眠れないという状態になることを言います。

小学生の5%、中学生の10%程度に見られ、不登校の原因として注目されています。

(参照:日本小児心身医学会)
(参照:小児起立性調節障害 診断・治療ガイドライン) 

立ちくらみの検査方法


起立性低血圧


横になった状態から急に立ち上がって、収縮期圧(上の血圧)が20mmHg以上(中年以降なら30mmHg)低下した場合に起立性低血圧と考えます。

小児の起立性調節障害


新起立試験を行います。

10分間安静に横になった状態で血圧を測り、起き上がって1分、3分、5分、7分、10分後に血圧と脈拍を測ります。

血圧と脈拍が時間とともにどのように変化するかによって、以下のように分類されます。

・起立後性低血圧
・遷延性起立性低血圧
・体位性頻脈症候群
・神経調節性失神に

立ちくらみの治療方法


病気が隠れていないかを検査し、病気が見つかれば治療を行います。

また、以下も行うことがあります。

■ 食塩を12g程度摂取する
■ 血圧を上げる薬を服用する
■ 立ち上がる時はゆっくり立つようにする
■ 足の血管を引き締める弾性ストッキングを履く
■ 眠る時に上半身を起こして寝る
(腎臓の血流が減ることで血圧調節が行われ、昼間の立ちくらみが起こりにくくなる)

立ちくらみが起きた際の対処法


1. 立ちくらみの予感があったらすぐにしゃがむか座ります。意識を失ってから転倒すると頭を打って怪我をすることがあります。

2. できたら横になり、手足を高く上げることで血液を心臓に戻します。

3. 手足の先を冷たい水にさらすと、血管が引き締まります。

4. 水分と塩分を適度に取ります。

最後に医師から一言


立ちくらみは子どもからお年寄りまで誰もが経験する可能性があります。

多くは一時的なもので、休養すれば回復しますが、意識を失い失神するほどになると怪我の危険もあるので、原因をしっかり調べるようにしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)