シリアの首都ダマスカス東部の反体制派支配地域に対する空爆で立ち上る煙(2017年3月27日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】内戦の続くシリアで昨年末にかけて、医療従事者や施設、病院への攻撃が400回以上も行われたとの調査結果が9日、発表された。調査結果をまとめた専門家らは、医療施設などへの攻撃が戦略として実行されていると非難している。

 英医学専門誌ランセット(Lancet)に発表された調査結果によると、調査はメッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」を利用して集められた情報を基に行われ、2015年11月から2016年12月までの間に医療施設などへの攻撃が計402回あったことが判明した。そのほとんどの攻撃で死者が出ており、調査対象の期間に261人が死亡、700人近くが負傷した。

 さらに攻撃を受けた病院の約半数がシリア政府の非支配地域にあり、その3分の1に当たる病院が攻撃を2回以上受けたという。

 調査報告をまとめた専門家らは、「戦争の戦略として医療へのアクセスを制限したり拒絶したりするための意図的な武力行使、いわゆる医療の兵器化がシリアでかつてないほどの水準に達している」と非難した。

 2011年に内戦に陥ってからシリアは今年で7年目を迎え、これまでに32万人以上の命が奪われている。また今年3月にランセットに発表された報告によると、これまでの死者のうち800人余りがシリアで活動していた医療従事者だという。
【翻訳編集】AFPBB News