アマゾンが家具販売を強化、米市場だけで売上高1兆円も可能か

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家具の通販市場が急速な成長を遂げている。独調査会社スタティスタ(Statista)は、世界のオンライン家具・ホームウェア(生活雑貨)市場の売上高について、2020年には2200億ドル(約24兆1100億円)に達すると推計している。向こう5年間の年平均成長率は、15%となる見通しだ。

この市場への注目度を高めているのが、米アマゾンだ。先ごろ同国内で報じられたところによると、アマゾンは家具と電化製品を専門に取り扱うための大型倉庫を4か所に建設中だという。

従来型の家具・インテリア販売店は、ネット通販専業の小売店などに市場シェアを奪われている。消費者は家具に関するニーズを満たすものとしてアマゾンにも目を向けており、同社はイノベーションによって、自社の長期的な成長を推進していく考えだ。

ネット販売の利点を活用

その他の多くの商品分野と同様、消費者が家具を購入する際にネット販売を魅力的だと感じる点は、幅広いデザインや製品について「一か所で」調べられるということだ。簡単に、すぐに調べることができる選択肢だ。

さらに、オンライン家具店の中には商品の配置や使用に関するイメージを視覚的に確認できるようにするため、ビジュアライゼーション・ツールを提供しているものもある。革新的な製品や商品の無料配送、設置、カスタマイズなどのサービスが提供されていることが、オンラインで家具を購入する人が多い理由だ。

アマゾンは家具・インテリア部門の品ぞろえを充実させるとともに、カスタマイズなどに関する対応を改善することで顧客体験を向上させ、こうした消費者のトレンドをつかむことを目指す。

また、同じ報道によれば、アマゾンは今後、実店舗型のハイテク家具・電化製品店を開業する可能性があると見られている。家具販売部門はアマゾンにとって、大規模かつ安定的な収入源になり得る。

米市場だけで年間売上高100億ドルも

2020年に2200億ドルに達すると見込まれるオンライン家具販売の売上高のうち、約400億ドルは米国市場での売り上げになると予想されている。アマゾンがこの市場で25%のシェアを獲得できれば、同社の2020年の売上高は米国(の家具・インテリア)市場だけで、100億ドルに達する可能性があるということになる。

2020年のアマゾンの売上高は2800億ドル程度と予想されており、100億ドルはその1割にも満たない金額だが、それでも家具をオンラインで購入する消費者が増える中で、アマゾンの成長を後押しする材料にはなるだろう。さらに、アマゾンは英国やアジアなどその他の地域での事業を拡大することで、家具部門の売上高を引き上げることができる。

アマゾンはすでに、プライム会員という同社サービスを利用した便利な買い物を求める忠実な顧客ベースを開発している。オンライン家具市場が急成長を続けるなか、アマゾンはそのテクノロジーに関する専門知識や製品開発によって自社の成長を持続させるとともに、長期的かつ安定的な収入源を確保することができるだろう。