パキスタン・クエッタのジンナーで、中国人男女が拉致された現場を警備する兵士ら(2017年5月24日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】パキスタン南西部バルチスタン(Balochistan)州で先月に中国人2人が武装した男たちに拉致された事件で、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は8日、2人を殺害したとする犯行声明を出した。

 米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)によると、短いアラビア語の声明はIS傘下の通信社アマック(Amaq)が伝えた。中国、パキスタン両国の当局の確認は得られていない。

 この声明に先立ちパキスタン軍は同日、今月初めにIS掃討作戦を実施し、ISと連携してバルチスタン州に拠点を築こうとしているイスラム過激派組織「ラシュカレ・ジャンビ・アルアルミ(Lashkar-e-Jhangvi Al-Almi)」の戦闘員ら15人ほどを殺害したと発表していた。

 駐パキスタン中国公使によると、中国人2人はバルチスタン州の州都クエッタ(Quetta)で拉致された。2人は現地の語学学校でウルドゥー語を勉強していたという。

 中国政府は2015年、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のカシュガル(Kashgar)とパキスタン・バルチスタン州のグワダル(Gwadar)港を結ぶ「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」構想を発表。構想の一環として対パキスタン投資を増額して、電力網や交通網をはじめとするインフラ改修を進めている。

 一方、ISは「ラシュカレ・ジャンビ(Lashkar-e-Jhangvi)」や「ジャマートゥル・アフラル(Jamaat-ul-Ahrar)」など地元の武装勢力と連携することでパキスタン国内に浸透しているが、同国政府は概してこれら武装勢力の存在を軽視している。
【翻訳編集】AFPBB News