夢展望代表取締役社長の濱中眞紀夫氏(写真)は、「14年4月の単月売上高は、自社ECサイトが好調で前年同月と比較して67.9%増と、18年3月期は快調なスタートとなった。SPA(製造小売)の強みを追求し、今期は劇的に収益を拡大したい」と語る。

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 夢展望 <3185> (東証マザーズ)は17年3月期の営業赤字が1億54百万円まで縮小し、18年3月期の黒字転換に向けて順調なスタートを切った。15年3月期にRIZAPグループ入り後、コスト管理の徹底などで収益性を大幅に改善し、全下半期には期間収益が黒字に転換している。同社代表取締役社長の濱中眞紀夫氏(写真)は、「14年4月の単月売上高は、自社ECサイトが好調で前年同月と比較して67.9%増と、18年3月期は快調なスタートとなった。SPA(製造小売)の強みを追求し、今期は劇的に収益を拡大したい」と語る。
 
――17年3月期は営業赤字が1億54百万円と、黒字化の一歩手前まで収益が回復した。
 
 15年3月期にRIZAPグループに入った後、コスト管理を徹底してきた。15年3月期に営業赤字5億36百万円から、その70%にあたる3億82百万円の赤字を解消するところまでになった。下半期だけでみると売上高は16億86百万円から17億69百万円へと83百万円改善し、営業利益は2億45百万円の赤字から25百万円の黒字に転換した。17年3月期は売上高で前期比15%減収だったが、下期には売上高が回復に転じた。販間費が低く抑えられていることで、今期の大幅増収・増益を狙う。
 
 主力の自社サイトでの受注売上高が48カ月ぶりに前年比100%超えを達成し、3月は37.1%増になったことが売上の回復には大きい。また、主要モールである「クルーズ」では今年1月の伸び率が約7.5倍とショップリストの中でNo.1の伸び率を記録。「楽天」においても、昨年4月には前年比61%と低迷したスタートだったが、年後半に100%超となり3月は21.5%増になった。
 
 この販売回復は、SPA(製造小売)の開始によって仕入れ構造が劇的に変化し、商品の販売単価が20%超低下しても利益が出る体制に転換したことが大きい。
 
――18年3月期の連結業績予想は?
 
 売上高52億83百万円(前期比70%増)、営業利益7億8千万円を計画している。14年に最多15ブランドまで拡散していたブランド数を、現在は統廃合によって4ブランドに集約した。この4ブランドに対し、アパレルSPAを深耕することによって売れ筋の欠品を起こさない在庫管理を徹底する。ものづくりと販売の最適化を図り、売上高を拡大するとともに利益率も改善する計画だ。
 
――成長戦略は?
 
 夢展望は、20代〜30代前半の「かわいい」を追求する女性のためのファッションアパレルを提供している。実店舗販売も行っているが、売上高のEC比率が91%を占めるため、出店するECモールの顧客属性に即した商品戦略を実施するCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)やMA(マーケティングオートメーション)などの取り組みが重要だ。RIZAPグループ入りして、このようなシステマチックなマーケティングノウハウの吸収に努めた。
 
 その結果、前年度に新規販路に加わった「ZOZOTOWN」は、1年間で単月売上高が3倍に拡大。顧客属性に即した商品戦略が奏功した。今年度は、この商品戦略を新規販路として加わる「MAGASEEK」、「d fashion」にも広げていく考えだ。
 
 このような顧客行動を分析したマーケティングは商品開発にも活き、すでに定番スキニーが累計30万本を超え、定番パンプスでも累計8万足を記録するなどのヒット商品を生み出している。
 
 一方、既存カテゴリーと親和性の高いアクセサリーや下着等に取扱い品目を拡大するとともに、M&Aによる新規事業や市場への参入も検討する。4月に発表したブライダルジュエリーを販売する「トレセンテ」の買収は、その取り組みの一環。ブライダルジュエリーは、従来は紙媒体を中心に広告宣伝し、有人店舗で販売するということがビジネスの中心だったが、WEB広告、ECサイト販売への展開で一段と成長が可能であると考えている。
 
 また、このようなECビジネスで培ったノウハウは、RIZAPグループ各社のEC業務・物流業務の支援を行うコンサルティングサービスにも活かせる。ECコンサルティングも新規事業のひとつに加え、収益の上積みを図りたい。