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●日本人の主要死因を保障する保険の実態

保険選びで失敗しないためには、数社の保険会社からパンフレットを取り寄せて比較するのがいいと言われます。でも、それぞれに違う言葉が使われている割には、保障内容は同じような気がすることもあって、混同してしまう人もいるのではないでしょうか?

今回は正しく理解できるように、混同しやすい保険の用語について解説していきます。

○上皮内ガンは三大疾病保障の対象外?

厚生労働省の人口動態統計によると、昭和33年から現在に至るまで、日本人の死因は悪性新生物(ガン)、心疾患、脳血管疾患が上位3位を占めています。

保険会社のパンフレットなどでよく見る「三大疾病」とは、この統計実態からガン、急性心筋梗塞、脳卒中のことを指しています。医療が進歩したこともあって、もしもこれらの病気に罹患しても、昔に比べれば死亡に直結することが少なくなりました。しかしながら、長期の療養と高額な医療費がかかる場合がほとんどで、多くの保険会社では生存保障に重点を置いています。

ところが、多くの保険会社が販売している「三大疾病保障保険」ではガンや急性心筋梗塞、脳卒中と診断されるだけでは保険金は支払われず、これらの病気のいずれかにより「特定の状態」であることが支払い条件になっている場合があります。例えばガンであっても、上皮内ガンは保障の対象としない保険会社も多くあるのです。

そのせいかどうかは分かりませんが、保険会社によってはガン、急性心筋梗塞、脳卒中の三大疾病を保障する保険でありながら、三大疾病保障保険と言わずに「特定疾病」という名前をつけているところもあります。つまり、三大疾病と特定疾病はほぼ同じものなのです。

●では「重大疾病」とは何を指すのか

そのほかに「重大疾病」という呼び名もありますが、実はこれも同様です。三大疾病と特定疾病、重大疾病は名前が違うだけで、対象とする疾患は同じであることがわかれば、混同することもなくなりそうですね。

ただし、先述のようにどの場合も「特定の状態」になっていることが支払い条件。そして、どんな状態が「特定の状態」なのかは生命保険会社によって異なります。

さらに言うと、特定疾病の定義をより広くして、三大疾病以外の疾病に対しても保障する保険会社も。悪性新生物、糖尿病、心疾患、高血圧性疾患・大動脈瘤など、脳血管疾患、腎疾患、肝疾患の7種類を「特定疾病」と定義している場合もあるのです。保障条件を約款(ご契約のしおり)でしっかり確認することが大切です。

○保障と補償はどう違うのか

ところで保険の「ほしょう」と言いますが、「保障」「補償」は何が違うのか?……なんて気になったことはありませんか? シンプルに言うと、違いは保険金の支払われ方です。

補償は損害を補填するということで、火災保険や自動車保険などの損害保険で使われています。災害などで保険金をもらうことになっても、保険証券に書かれている金額がそのまま支払われるとは限らないのが補償です。例えば、証券上の保険金額が3,000万円と書かれていても、損失額が1,000万円なら1,000万円しか払われません。証券上の金額は、あくまで支払い上限額ということです。

対して生命保険や医療保険では、証券上の死亡保険金額が3,000万円なら死亡時には3,000万円が支払われます。契約時に決められた条件を満たしていれば、契約時に決めた金額が受取可能で、これが保障ということなのです。

保険を選ぶ際には「どんなときに」「いくら」保障があるのかをきちんと理解したうえで契約するようにしてくださいね。

※写真と本文は関係ありません

筆者プロフィール: 武田明日香(たけだ あすか)

エフピーウーマン所属、ファイナンシャルプランナー。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく! トラベル! 」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「web R25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)。