【詳細】他の写真はこちら

「コレってどうなの?」がわかる。気になるデジタルグッズの深堀りレビュー。今回は、ソニーモバイルコミュニケーションズのスマートプロダクト『Xperia Touch G1109』を使い倒します!

ソニーモバイルコミュニケーションズ

Xperia Touch G1109

実勢価格:16万1870円(6月9日予約販売開始予定)



Front



Back



Top



Bottom



Side

【SPEC】OS:Android 7.0 CPU:Snapdragon 650 1.8GHz+1.4GHz(ヘキサコア) 内蔵メモリ:ROM 32GB/RAM3GB 電池容量:約1200mAh 通信方式:Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠) 連続使用時間(バッテリー使用時):約1時間(内蔵バッテリー使用時は画面最大輝度が50%に自動調整される) 光源:レーザーダイオード(1日4時間の使用で5年以上の寿命を補償) 投影サイズ:約23~80インチ 明るさ:100ルーメン 表示素子:0.37型SXRD×1(1366×768画素) カメラ:約1300万画素 外部メモリ:microSDXC(最大256GB) サイズ:W約69×H約134×D約143 mm 重量:約932g

Xperia Touchってどんな製品?

巨大なタブレット感覚で使用できるAndroid端末



『Xperia Touch』は、OSにAndroidを搭載するプロジェクター型のデバイス。壁やテーブルに投影した映像をタッチすることで、まるで巨大なタブレットのように操作できる。“ハイ エクスペリア”と呼び掛ければ、ボイスコマンド操作も行える仕様だ。超短焦点プロジェクターである本機の投写サイズは基本23インチだが、壁に投影している場合に限り、80インチまで拡大可能となる。

投写画面をタッチできる秘密は、赤外線とイメージセンサーの組み合わせ。赤外線の反射によって、手が画面のどこに触れているのかを、毎秒60フレームでリアルタイムに検出している。ただし、この仕組みによりタッチ操作可能な投影サイズは23インチで固定される。拡大投写時に操作は行えない。

最大10点のマルチタッチに対応しており、複数人でプレイするゲームアプリも楽しめる。Google Playから好みのアプリをインストールすることも可能だ。なお、通信方式はWi-Fiとなり、SIMカードはセットできない。

【ボタンは「電源」と「音量」】



▲搭載されているハードボタンは3つ。電源ボタンと音量ボタンの上下だ。同じ面にはカメラも搭載されており、記念撮影やビデオ通話に利用できる。

【接続端子はUSB Type-CとHDMI】



▲本体背面には、2つの接続端子を用意。給電やPCとのデータやり取りは、USB Type-C経由で行える。また、入力用にHDMI Type-Dを使用可能だ。

『Xperia Touch』の基本操作をチェック



【投写画面をタッチ操作する】



▲電源ボタンを長押しすると、『Xperia Touch』が起動。なお、電源をオフにする際は、同ボタンを長押ししてから画面操作が必要。



▲プロジェクターから投写された映像をタッチ操作する。基本的な操作はAndroid搭載のスマホと同様だ。

【投写は「向き」と「距離」で自動調整】



▲設置する向きを変えると、自動で投写の向きが切り替わり、ピントが調整される。



▲垂直な壁などに投写する場合のみ、画面を拡大可能。本体と壁との距離でサイズが変わり、0cmで23型、約25cmで80型となる。

【ボイスコマンドでも操作可能】



▲専用ボイスコマンドの掛け声は“ハイ エクスペリア”。当日の天気予報や、目的地までの道順などを簡単に検索・表示できる。

『Xperia Touch』の使い勝手をチェック



【カレンダーやメモ帳替わりに使える】



▲「Board」アプリでは、手書きのメモを残せる。ホーム画面のウィジェットとして標準装備されており、家族間の伝言ボードとして利用可能。



▲同じくカレンダーもホーム画面のウィジェットとして表示可能。壁投写中のみ、人感センサーが機能し、2m圏内に人が来ると自動で画面がオンになる。

【大画面は動画視聴に最適】



▲大画面でHuluやYouTubeを流せば、簡易ホームシアターに早変わり。2Wayステレオスピーカーを搭載しており、音量を最大にすれば、複数人での視聴も支障ないだろう。

【臨場感あるビデオチャットも】



▲Wi-Fi接続下では「Skype」などのアプリを使用して、通話が可能。カメラも搭載されているので、ビデオチャットも利用できる。ホームのウィジェットにも標準設置されている。

使い倒しインプレッション

使うと人が寄ってくる“脱一人スマホ”の新提案



23インチ画面のタッチ操作は初めてだった。『Xperia Touch』が投写する画面は、おそらくAndroidタブレットとのそれとほぼ変わらない。しかし、画面が巨大になることで、同じアプリでも全く異なる体験をもたらす。試しにゲームアプリを起動すれば、“面白そう”と人が寄ってきて数十分遊んでしまう。部屋を暗くしてHuluで洋画を流せば、ついつい映画話が盛り上がる。

「メモ」「カレンダー」「動画」「ゲーム」など、コンテンツは使い方次第だ。しかし、ディスプレイが巨大ということは、複数人で体験を共有することに繋がる。ソニーモバイルが“新しいコミュニケーションが生まれる場を創りたい”と語るとおり、『Xperia Touch』の周りでは“会話”が生まれやすい。家族や友人と一緒にいても、ついスマホをいじってしまう現代人にとって、効果的な“脱一人スマホ”のツールとなり得るかもしれない。

一方で、大きすぎるが故の不便もある。本体には電源ボタンと音量ボタンしかないため、細かい設定を行うには投写画面のタッチが必要だ。そのため、広いスペースを確保できる色の薄い机や壁を用意しなくてはならない。また、内蔵バッテリーも搭載されているが1時間も利用すれば充電は切れてしまう。ケーブルが外れたときにシャットダウンしない程度の保険だと思っておこう。家やオフィスにずっと固定して使用するなら問題はないが、旅行で持ち運ぶには、タブレットの方が手軽だ。

また、サブPCとしてオフィスソフトを使うような運用は想定されていない。タッチ操作は非常に滑らかだが、キーボード入力など、細かい操作を行うには少しコツが要る。同機は赤外線で指の距離を感知しているため、指の腹で机に触れた場所よりも少しずれた点が反応しやすい。指の先ではなく“爪の先”でタッチする意識で扱うと誤操作が減る印象だ。また、「プロジェクター設定」から実行できる「タッチキャリブレーション」でのチューニングは、精度を向上させる上で必須なので覚えておきたい。ちなみに、照射されている赤外線が遮断されると、その後方をタッチしても反応しなくなる。机や壁上では、同機の近くにモノを配置しないように気を付けよう。

『Xperia Touch』でできることとできないこと



【○(できること)】

・ホーム画面の壁紙を変更する。

・画面キャプチャーをしてパソコンに取り込む。

・クラウドにアクセスしてデータをやりとりする。

・MiracastでXperiaの画面をミラーリングする。

【×(できないこと)】

・SIMカードは挿入できない。

・手で持ち上げた状態で画面を投写できない。

・投写サイズを大きくしているときはタッチ不可。

・音源再生中はノイズで音声コマンドが反応しにくい。

結論

【ここが○】

・自宅に据え置きすれば家族のコミュニケーションツールになるはず!

・部屋の蛍光灯を付けていても視認できる明るさで投写できる。

・Google Playで必要なアプリをインストールできて使い方は自在。

【ここが×】

・細かい入力が必要な事務作業には向かないので注意。

使用イメージさえ固まっていれば買って損しないお洒落な逸品



税込約16万円という値段は勇気が必要だが、思い切って手を伸ばす価値はある。投写画面を直接タッチできる近未来的なデバイスは、家族や友人との時間に変化をもたらしてくれるだろう。一方、タブレットとは操作感が異なるのも事実。用途によっては活用しづらいので注意されたし。

文/井上晃 製品撮影/下城英悟

※『デジモノステーション』2017年7月号より抜粋