開発から応用までの例。(東京農工大学の発表資料より)

写真拡大

 東京農工大学大学院などの研究者は、現在は廃棄処分されているカシューナッツの殻から得られる天然植物油(カシューオイル)から、室温で成形可能なグリーンプラスチックを開発したと発表した。

 研究したのは、同大学院工学研究院応用化学部門の兼橋真二特任助教、大学院生物システム応用科学府の荻野賢司教授、明治大学の宮腰哲雄名誉教授。開発された材料は熱的に300度付近まで安定であり、フィルムや樹脂への成形性に優れ、耐熱性、酸・アルカリ・有機溶媒に対する耐薬品性、さらに大腸菌や黄色ブドウ球菌に対する抗菌特性ももっており、フィルムや樹脂として自動車部材から電子材料部材まで幅広い材料分野への応用が期待されている。

 研究では、食べられないポリフェノールであるカシューオイルに着目し、エポキシ化、熱による自動酸化重合を用いたプレポリマー化、アミン化合物との架橋反応や紫外線照射により、室温で成形可能なグリーンプラスチック(バイオベースポリマー)の開発に成功した。天然ポリフェノールを反映した黄色ブドウ球菌や大腸菌に対する抗菌特性を有することも明らかになった。