6日、韓国・ヘラルド経済によると、特に2000年代に入って韓国の流通業界で広く行われてきた商法「愛国心マーケティング」の効果が最近目に見えて薄れているという。写真は韓国国旗。

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2017年6月6日、韓国・ヘラルド経済によると、韓国の流通業界で行われてきた「愛国心マーケティング」の効果が最近目に見えて薄れているという。「愛国心マーケティング」とはその名の通り、国民の愛国心をあおり、それを巧みに消費行動に結び付ける商法。サッカーワールドカップなどスポーツの国際大会、日本からの独立記念日などに合わせ、特に2000年代に入って広がっていた。

この商法の代表格と言えば、日本統治からの解放を祝う記念日「光復節」(8月15日)を商品名に冠した国産コーラ「815コーラ」が挙げられる。製造元の倒産で2004年に一度販売が終了したが、ブランドを買い取った熊津(ウンジン)食品が16年に販売を再開、同年12月からコンビニエンスストアに流通し始めたが、業績は芳しくない。昨年4000億ウォン(約392億円)規模だった韓国コーラ市場のうち、同商品のシェアはわずか2.1%、コンビニ業界内シェア72.7%のコカコーラや20.0%のペプシコーラに大きく水をあけられている。

この結果からもうかがえるように、韓国における愛国心マーケティングの効果は、15年ごろまでとそれ以降とで「対照的」な状況だと記事は指摘する。日本統治からの解放70周年を迎えた15年、流通業界は活発な「愛国心マーケティング」を繰り広げた。建物の外には大型の韓国国旗(太極旗)を掲げ、各企業の広告には、伊藤博文を暗殺した英雄とされる独立運動家・安重根(アン・ジュングン)が登場した。

しかし今年に入り、韓国の独立運動記念日「三一節」(3月1日)から状況は大きく変わったという。デパート・スーパーなど主要流通業会も今年の三一節には愛国心マーケティングを行わず、6月6日の戦没者追悼記念日「顕忠日」にも実施する予定は聞かれない。

流通業界の関係者は「若年層を中心に愛国心マーケティングの影響力は徐々に減少する傾向にある」とし、「流通業界はより一層実用的で実質的な製品を探しており、祝日の意味を探るイベントよりも実質的なイベントを行う傾向がある」と述べた。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「太極旗集会(朴槿恵〈パク・クネ〉前大統領支持者による集会)のせいで愛国に否定的なイメージが付いてしまったからね」「太極旗集会のメンバーが愛国心を台無しにしてしまったせいだ」「太極旗に否定的な印象があるから」など、愛国心マーケティングが行われなくなったことに、太極旗集会の影響を指摘する意見が多く寄せられた。

また、「そもそも愛国心を商業的マーケティングに利用したこと自体が売国行為」「愛国心マーケティングと称して、質の悪いものを売りつけていた」など、愛国心マーケティング自体への批判の声もみられた。(翻訳・編集/三田)