パソコンのディスプレイやスマホ、大型テレビ、ディスプレイ広告が当たり前にある昨今は、近い距離ばかりを見つめたり、画面から発する光で眼精疲労に悩む人も多いですよね。そればかりか、老眼やかすみ目などの症状も年齢の高い低いにかかわらず増えているそうです。これらの症状は「目」が原因だと思っていましたが、実は自律神経の乱れでも起こるそうなのです。自律神経と目の関係について調べてみました。

ピント調節も自律神経のお仕事

人は物を見るとき、カメラのレンズのような働きをしてくれる水晶体の厚さを調節することでピントを合わせています。この時、水晶体を引っ張ったり緩めたりして厚さの調節をするのが毛様体筋という筋肉です。近くを見るときは毛様体筋が収縮して水晶体を膨らませ、遠くを見るときは毛様体筋が緩まって水晶体を薄くしてピントを合わせています。スマホなど近くばかりを見ていると、毛様体筋が収縮したまま凝り固まってしまうため、眼精疲労やかすみ目が起こると言われています。実は、この毛様体筋は自分の意志で動かせる筋肉ではなく、自律神経によってコントロールされているのです。

デスクワークやスマホ、大型テレビで自律神経はパニック

自律神経は、呼吸をする・血液を送る・腸を動かす・体温を調節するといった生命を維持するための根源ともいえる働きをコントロールしています。活発に動いたり興奮状態にあるときに優位に働く「交感神経」と、休息したりリラックスしているときに優位に働く「副交感神経」の2つで成り立っており、仕事をしている時は交感神経が優位に、お布団やソファでゴロゴロしている時は副交感神経が優位になっています。

人間も大昔は狩りをして生活していました。その名残なのか、遠くを見ているとき(獲物を探している)は交感神経が、近くを見ているとき(自分の子供や家族を見ている)は副交感神経が働いています。現代になって、スマホやパソコンの画面を見ながら仕事や調べ物をすることは、交感神経が優位になっているのに近くを見続けることで副交感神経を優位にしようとするため、毛様体筋はパニックに。自律神経も乱れ、眼精疲労も起こってしまうというわけです。

慢性ストレスを解消し、自律神経のバランスを整えよう

もともと今の生活は気をつけていても目が疲れやすい環境にあります。そこに加えてストレスや気温の変化に対処できず自律神経が乱れてしまうと、不安や怒りなどの感情を生み出す扁桃体という脳の器官が正常に働かなくなり、交感神経が優位になってしまいます。すると痛みを感じる回路の抑制が効かなくなり、慢性的な眼精疲労や頭痛、肩こり、腰痛の原因になるのです。目の疲れと自律神経の乱れの両方があると、なかなか治らない目の奥の痛みや頭痛が発生する要因になります。

毛様体筋のコリを取るには、一定時間近くを見たら遠くをぼんやりと見る時間を作ること。その際に軽く体を動かすことで目も体も交感神経が優位になり、自律神経の矛盾がなくなってバランスが良くなります。一日のうちに短い時間でも構わないので、アロマや入浴、瞑想などでリラックスできる時間を作ってストレスも解消できるようにしたいですね。


writer:しゃけごはん