2017年6月、ドイツのミュンヘンで開かれた太陽ソーラーパネルの展示会(CHRISTOF STACHE/AFP/Getty Images)

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 次世代エネルギーの調査研究を行うタイナビ総合研究所は7日、「太陽光発電の今を考えるレポート」を発表した。FIT法開始から5年、災害・倒産・法改正など、太陽光発電を取り巻く状況について明かされた。

 2012年7月に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づいて再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)が開始されてから5年が経過した。太陽光発電は、他の再生可能エネルギー事業に比べて比較的導入しやすいことから注目が集まり、国内における産業用太陽光発電の設備導入量は、制度開始年の1万7000件から43万件に増加した。

「太陽光発電バブル」と「メンテナンスフリー神話」の崩壊

 2012年以降、世に言う“太陽光発電バブル”が到来したが、当初は「メンテナンスフリー」という言葉がはびこり、十分な保守管理をなされていない物件がほとんどだった。施工は国の基準に沿ってされているものの、開始して間もない事業ということもあり国の施工基準が低く、各地で台風による飛散や盗難などの事故が相次いだ。“メンテナンスフリー神話”は脆くも崩れ去った。

さらに、大手の太陽光発電システム販売会社の倒産も相次いでいる。東京商工リサーチの調査によると、2016年は過去最多の68件の業者が倒産していた。2017年4月5日にFIT導入後3番目の規模であったZEN POWER社の破産も業界に衝撃を与えた。

FIT制度から5年 求められる事業者の責任

 一方で、設備認定の取得を早期に行ったものの、未稼働のままの案件が問題視された。また、太陽光発電所に関連する事故や盗難などの問題が浮き彫りとなり、メンテナンス等の十分な管理のもと適切な事業の実施が求められた。こうして2017年4月、これらの諸問題に対処するべく改正FIT法が施行された。

 グッドフェローズが運営しているO&M(オペレーション・メンテナンス)サービス「はつでん管理人」の営業責任者の木村寛氏は、「太陽光発電投資の安定運用を考えるのであれば、施工会社とメンテナンス会社は分けて考えたほうが得策。当初は金額重視でメンテナンス会社を選定していた事業者が多かったのですが、昨今は太陽光関連企業の倒産が相次いだことを受けてか、長期間にわたり保守管理を任せられることを選定理由に考えている事業者が増えています」とコメントした。

(編集・岳進)