ウクライナ西部リビウ近郊で行われた軍事演習に参加したカナダ軍の教官(2016年7月12日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】カナダ政府は7日、向こう10年間で軍事費をほぼ倍増させる計画を発表した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が北大西洋条約機構(NATO)の加盟国に国防費の増額を要求し、世界のリーダーとしての責務を負うことに消極的な姿勢も見せる中、世界情勢への関与を深める立場を打ち出した格好だ。

 計画によれば、カナダは軍事費を今年の189億カナダドル(約1兆5400億円)から2026年に327億カナダドル(約2兆6600億円)まで引き上げる。

 ハルジット・シン・サージャン(Harjit Singh Sajjan)国防相は「政府は(カナダ軍に)十分で着実な予算を投じてこなかった」と指摘。「世界の先行きがますます予測しづらくなる中、カナダ政府が当事者として責任を果たす時が来た」と表明した。

 トランプ大統領は先月、ベルギーのブリュッセル(Brussels)で開かれたNATO首脳会議で、加盟国の集団的自衛権を保障したNATO条約第5条の保持を確約せず、国防費が目標の国内総生産(GDP)の2%に届いていないとして加盟国を批判していた。

 カナダが軍事費を計画通りに倍増させた場合、2026年にGDP比は現在の1%未満から1.4%に上昇する。

 米国のジェームズ・マティス(James Mattis)国防長官は「世界各地でみられる現在の安全保障上の課題を踏まえれば、カナダの道徳的な発言は強い軍事力というハードパワーで支えることが重要だ」と述べ、カナダ政府の発表を歓迎した。
【翻訳編集】AFPBB News