ポストプレーの精度は高かった大迫だが、シュートわずか1本に終わった。写真:サッカーダイジェスト写真部

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[キリンチャレンジカップ]
日本代表 1-1 シリア代表
2017年6月7日/東京スタジアム

 日本のセンターフォワードとして5試合連続スタメン出場を果たした大迫勇也は、昨年11月のオマーン戦以来4試合ぶりのゴールを狙った。正確なポストプレーでチャンスを作り、長友佑都-今野泰幸の同点ゴールにもつなげた。

 その一方、わずかシュート1本。またもノーゴールに終わった。
 
 前半は原口元気、久保裕也ら前線の選手が孤立し、連動して崩す場面をほとんど作れなかった。大迫は「映像を見て確認したいが、なかなかひとりひとり噛み合わなかったし、このままではダメかなという危機感がある」と首をひねった。
 
 前線3人の先発の顔触れは4試合連続同じだった。ただヨーロッパのシーズンが終わったばかりで、少なからず一旦緊張が解けた時期でもある。それだけに大迫も試合の立ち上がりには、少なからず不安を抱いていたようだ。
 
「最初はこんなものかなとも感じていたが、入り方が良くなかった。ちょっと後手を踏んでしまった」
 
 そう語ったストライカーは、さらに反省点を挙げていった。
 
「なかなかボールの収まりどころがなかった。降りたりして、もっと(ボールを)受ける回数を増やしても良かった。ちょっと、みんなが工夫をすべきだったとは思う。距離も遠かった。サイドが中に絞ったり、僕も低い位置に取ったりすることも必要だった」
 
 そんななか、後半開始からの本田圭佑の投入は、反撃の呼び水になったと言う。
 
「タメができたので、すごく有難かった。そこからチャンスが増えたと思う」
 
 その流れのなかから、58分、原口のパスに対し、背中からのチャージにも負けず、身体を張ったスライディングによるポストプレーで、サイドを全力で駆け上がった長友にパスをつなげる。

 その渾身のワンプレーで、1-1とする同点弾につなげた。教科書にも載せたい"お手本"になるポストプレーだった。

 とはいえ、大迫自身はこの日の内容に、まったく満足していなかった。ノーゴールに終わったことは、CFとしては受け入れがたい結果だったようだ。

 6月13日には中立地のイランで、ロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のイラク戦を迎える。そこで今回のシリア戦の悔しさを活かす覚悟を示していた。
 
「課題のほうが多い試合だった。まだ時間はあるので、この引き分けを無駄にしないようにしたい」
 
 CFとあって、ゴールに絡めなかったこと、決定的なチャンスを作れなかったことに課題を感じ取っていた。ただ、得点につなげたあの質の高いポストプレーをできているのであれば、逆に言えば、あとは、前を向いて挑みかかるだけだ。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)